シン友 third (ページ13)

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行ってこいと北斗に背中を押され、頑張ってねと樹くんにオレンジジュースを貰った。

これだけ応援してもらって、何も出来なかったはかっこ悪い。

今日は、話しかけよう。

そして避けててごめんね、ってちゃんと言おう。

放課後に慎太郎くんに話しかけようと、そう決めた。

時間が近づくにつれ緊張してくる。

担任の話も終わり、HRが終了した。

よし、行こう。

「しん、」「慎太郎くん！」

「はあい！なにい？」

いま、わざと…だよね？

私が話しかけようとした瞬間に、佐藤さんは私の声をかき消すように慎太郎くんの方へ走っていった。

慎太郎くんは当然私の声に気づくはずもなく、佐藤さんと教室を出ていった。

「…慎太郎くん…」

「A。」

「…あ、ジェシーくん。」

いま佐藤さんはいないから、私が避ける理由はない。

だからと言って、前みたいに普通に接してもいいものなのか。

一人で悶々としていると、ジェシーくんが軽くデコピンをしてきた。

全然痛くはないけど、急に触れられたことにビックリしてしまった。

「あ、痛かった？大丈夫？」

「いや、あの、大丈夫だよ、うん。」

そのままくるりと背を向け、帰ろうとしけどこのままじゃダメだ。