シン友 third (ページ11)

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変化と違和感ページ11

side Shintaro

「なんでそんな不貞腐れてんの。」

「本当だ、何かあったの？慎太郎くん。」

「何もないですう。」

「何もなかったらそんな不機嫌な顔してないでしょ。」

俺の机の周りには、ジェシーと佐藤の2人。

そう、いつもいるAがいない。

それが原因で俺は不貞腐れている。

何も一日だけ、とかなら我慢する。それなりに理由があるのかな？って思うから。

でも、Aがよそよそしくなってからもう1週間になる。

話しかければ理由をつけて逃げられるし、前に比べて一緒にいる時間が格段に少なくなった気がする。

声を大にして言いたい。

俺、何かしましたか！！

嫌なことしたなら謝るから！！

そう言おうと思ったけど、言うタイミングもない。

Aに会うためカフェに行こうかとも思ったけど、部活も文化祭の準備で忙しくてなかなかタイミングがない。

そしてそれに比例して、というか佐藤がくっついてくるようになった。

友だちとしては良い奴だと思ってる。

けど、前ジェシーが言ってた『俺、佐藤のこと苦手かも。』って言葉が俺は頭から離れなかった。

「あーあ、もう疲れちゃったなあ！！」

「珍しいね、お前がそんなこと言うの。」

「ジェシーには分かんねえよ。」

ジェシーのことを顔を赤らめながら話すAの表情を思い出し、俺はさらに不機嫌になった。