さよならするには惜しい世界

Lv11 ページ12

ナビから戦闘モード、そう伝えられると、私は眩い光に飲み込まれた。

そして、目を開けると、空中に剣が浮かんでいた。

私を剣をとった。



A『これ、ゲームでもあった………』



ゲームの主人公は、この剣を手にして敵を倒す。

クエストの第一章。

私は今、ゲームの主人公……主人公……。



A『な・る・ほ・ど、そーゆーことですね？』



今の私なら、敵を倒せる！

信玄さんを守れる！

ゲームキャラなんだし！



A『でいやあああっ！！！』


信玄「なっ！？A！」



私は剣を片手に飛び出した。

すごい、羽が生えたみたい、体が、軽い！！

倒せる、いける！



兵士「ぐっあっ………」


兵士「なんだあのおんなっ！かはッッッ！！」



私は次々と兵士を倒した。

勿論峰打ちだ、でも、全員気絶した。

敵を倒し終えるまで、五分もかからなかった。






【ミッションコンプリート、戦闘モードを終了します。


アイテムゲット。回復アイテム、1】






A『はぁ、はぁ……みんな倒せた……ん？なにこの薬？』



敵を倒し終えると、空中から何かがふってきた。


薬、かな？

ゲットって言ってたし、クエスト達成報酬？

まって、薬？

これを信玄さんに飲んで貰えば、もしかしたら！！



A『総大将さあああん！！これ飲んでええええ！！』


信玄「おい、大丈夫か！……ゴホッゴホッ！！」


A『これ薬です！さぁ、飲んで！！』


信玄「お、おう……」



薬を差し出すと、信玄さんは受け取り、一瞬戸惑ったけれど、飲んでくれた。

薬を飲み終えると、信玄さんは立ち上がった。



A『どうですか？大丈夫ですか？』


信玄「ああ、体が一気に楽になったな」



よ、よかったぁ……。

大丈夫だったぁ……本当に良かった！



信玄「うおっ！？」


A『よかったですねぇ！総大将さん！っあ」



はわっ！つい抱きついてしまった！！

どどど、どうしよう！！いや、やっちゃったんならやりとうすしかない！！



A『一件落着ですね！！』


信玄「そ、そうだな………(距離が近い……無自覚か？)」



恥ずかしい……。

すっごく恥ずかしい……。

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