CCG_03 ページ5
.
丈さんの指示の元、ブジンと共に歩き出す。
次の仕事のことと並行して考えるのは、
もう随分前からの悩み事。
「…はあ〜」
どうしてこう、物事は上手くいかないんだろう。
仕事中こうも脳内に浮かんでこられちゃ、
俺も困るんだけど。
「伊東一等。今日は、ため息が多いです。」
「えっ 嘘！ いやあちょっと、考え事してたかも。」
ごめんねー、と笑ってみせる。
けど、意外と鋭いんだよね、ブジン。
「西園寺一等の事ですか。」
いつも通りのくるりとした真っ直ぐな瞳で
すぐ確信をついてくるから、ぎくりとする。
「えー。何でそう思うの。」
誤魔化すようにおどけて見せるけど、
良くも悪くも空気を読まないブジンはしっかりと、
核心をついてきた。
「伊東一等が西園寺一等を見る時の目は、
普段、他の人へ向けられるものとは違って見えます」
「え？ ちょ、」
「とても大切に思っておられるのだと、
そう思っていました。
なので今朝のことを気にしておられるのかと。」
確認するように、けれど確信を持って。
ハッキリと俺の好意を口にしたブジンに、
そりゃあもうテンパっちゃう俺。
「いや、あの、うわ、まじか」
言わねーだろ、普通！！！
片想いが長いんだがら、勘弁してよ…
相手があの丈さんじゃ、男として完敗、って。
わかってるんだよ。もう毎日見てきたんだから。
諦めたくてずっと燻ってる気持ちを、
一番の新入りに見破られるなんて恥ずかしすぎる。
「ブジン、このこと誰にも言っちゃダメだよ。」
「？ はい、言いませんが」
「ブジンもいい人がいたらちゃんと紹介してね」
「はい、是非。」
まったく、お前はホント良い奴だよ。
苦笑いしつつ、目的の部屋に着いたので
俺なりに真面目な空気にシフトチェンジ。
「今日も１日がんばろー。」
「はっ」
【２班合同作戦会議】
その挨拶と段取り、さぁ、始めよう。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 57人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東京喰種」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちーかま - 伊東倉元さんめっちゃ好きです。 (2018年10月29日 20時) (
レス) id: 8f9925b559 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - 無花果さん» コメントありがとうございます！ 丈さんの魅力もっと詰め込みたい..ほんとに素敵ですよね！更新、時間を作って頑張りたいと思います(TT)!! (2018年5月2日 0時) (レス) id: 9c73c754f5 (このIDを非表示/違反報告)
無花果(プロフ) - 楽しく読ませてもらってます！丈さんカッコいいです泣更新頑張ってください！ (2018年5月1日 2時) (レス) id: 6686156c61 (このIDを非表示/違反報告)
氷麗(プロフ) - ギオさん» コメントありがとうございます!!とっても嬉しいです… そして伊東倉元好きなお方に出会えて感激です！最高に素晴らしいですよね！魅力をうまく描けるよう頑張ります！(*´∀｀) (2018年4月22日 4時) (レス) id: 9c73c754f5 (このIDを非表示/違反報告)
ギオ(プロフ) - めっちゃ面白いです！高評価とお気に入り失礼します〜伊藤倉元いいですよね!今んところ一番好きなんです! (2018年4月22日 3時) (携帯から) (レス) id: 6572e8ab81 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆきんこ | 作成日時：2018年4月16日 4時
