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千冬side
何とも言えない気持ちのまま、
今日の放課後もまた、Aさんの教室の前。
けど、Aさんがいない。
多分、俺のクラスのHRが長引いたから。
場地「千冬、早いな。もう帰んのか？」
『っはい、ちょっと、人探してるんで、』
場地「おー、そーかそーか。気をつけろよー。」
『はい！』
俺は校舎を出て、校門まで走る。
大勢の生徒が歩いてる。Aさんはいない。
Aさん、どこいんだよ。
俺は色んなとこ回って探した。
公園とか、コンビニとか、色々。
だけど、Aさんはどこにもいなかった。
『……も、帰ろ…、』
俺はトボトボ歩いていた。
もうすぐ俺の家の前って、いうところで、
『Aさん……、』
Aさんがいた。
手には何やら袋を持ってて、中には水色の箱が
透けて見えた。
俺は小走りにAさんに近づき、名前を呼ぶ。
『…Aさん？』
「あっ…、
ま、松野くん、」
Aさんは手に持っていたものを後ろに隠した。
ほら、やっぱりそうじゃん。
『そんな驚いてどうしたんですか、』
「ううん、なんでも、ない、」
『じゃあそれ、なんすか？』
「いや、あの、」
『俺に何か隠してませんか？』
「その……、」
『俺に言えないことですか？』
「……、えっと、」
ああ、ダメだ。イライラする。
自分でも驚くくらい、口が勝手に動いていく。
「あの、あのね『わかりました。』
…えっ？」
『わかりましたよ。もう大丈夫です。』
「…松野くん、？」
むしゃくしゃする。
俺に隠し事してるのも、
それを言わずにもじもじしてるのも、全部。
こんなとこにいれねぇ。もう帰ろう。
俺はなんとも言えない顔でこちらをみるAさんに
背を向けた。
「なんでよ…、」
『！』
「わたし…、まだ何も言ってないじゃん…、なんで？」
『……』
「ただ、松野くんに、
お菓子プレゼントしたかっただけなのに、」
『は？』
今の言葉に思わず勢いよく振り向く。
そこには、さっきの袋の持ち手を両手でぎゅっと握りしめて
ぽろぽろと涙を流すAさんがいた。
「今日、誕生日って知ってたから、
サプライズしたかったのに、」
俺は、その姿を見ても何も言えなくて、
「もういいっ…、」
Aさんは呆然とする俺を置いて走り出してしまった。
俺は、
俺はどうしてこんなにも馬鹿なんだろう。
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えび天(プロフ) - 華恋さん» 華恋さん、ありがとうございます！華恋さんの応援のおかげでございます😭コメントもすごく力になりました💪🏻🔥番外編もぜひよろしくお願いします🙇♀️💗 (9月23日 23時) (
レス) id: 92c34ba689 (このIDを非表示/違反報告)
華恋(プロフ) - 完結おめでとうございます！素晴らしい作品を最後まで見届けることができてとっても嬉しいです🥰番外編も楽しみにしております💕えび天様もどうか無理をなさらず、頑張ってください！これからも応援しております✨ (9月19日 22時) (レス) @page26 id: 92a816f288 (このIDを非表示/違反報告)
えび天(プロフ) - ayastさん» コメントありがとうございます♪お陰様で完結することができました！番外編もよろしくお願いします💗 (9月15日 19時) (レス) id: 92c34ba689 (このIDを非表示/違反報告)
ayast(プロフ) - 完結おめでとうございます‼︎番外編も楽しみにしています😊 (9月14日 7時) (レス) @page26 id: af36fdec29 (このIDを非表示/違反報告)
えび天(プロフ) - ゆっちさん» コメントありがとうございます♪ドラケンくん…場地さん…いいですね…！ぜひ参考にさせていただきます💞 (9月7日 19時) (レス) id: 92c34ba689 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えび天 | 作成日時：2023年8月13日 23時
