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全部はいった、と
耳元で囁かれて下腹部が疼いた。
『ん、そんな締めちゃだめ。力抜いて？』
｢分からないもん…｣
『ちゅーしよっか』
唇が深く落とされる。
そっちに夢中になってる間に少しずつ動かされる腰。
痛みがあったのは最初だけで
自分でもわかるくらい溢れてくる潤滑剤のせいで
与えられる刺激が気持ちよくなっていく。
『Aの中、ちょー気持ちいよ、』
｢そこで…しゃべんないで、っ｣
『だめって言われたらやりたくなんだよね』
耳たぶを噛まれる。
形をなぞるように動く舌。
下からの刺激も相まって、変になりそう。
｢やめて、だめ、やだっ｣
『いやいやしないの。ちゃんと感じて、可愛い声出して』
｢ん、っ、さくま、ほんとに｣
『だいすけって呼んで？』
｢だい、すけ…耳、変なるから…っ｣
『あー…名前呼ばれんのやべぇ、クる』
律動が少し早くなった。
そのまま耳に舌が入れられて
直接脳に響く水音が私を昇りつめさせる。
『…いった？笑 ぎゅうぎゅう締めるから、俺も限界かも』
打ち付けられる腰が激しく
彼の息遣いが荒くなる。
歪む顔が愛しくて、首に腕を回した。
一生こんな時間が続けばいいと思った。
『いってい…？やばい…』
｢いいよ…っ｣
『あ、っ、』
抜かれたものから、白濁した液が出る。
お腹にかけられたそれが暖かい。
間髪入れずどこにあったのかティッシュを取り出した彼が
お腹からそれを拭き取った。
そしてまた、私の上に覆い被さる。
首筋を強く吸われた。
『はー…俺幸せ』
まさか卒業するのが佐久間となんて思わなかったな。
しかも、こんなシチュエーションで。
熱くなった体が戻っていく。
すると頭も冷えていって、何も纏っていないのが
急激に恥ずかしくなった。
脱がされたドレスと下着を探そうとするけど
上の佐久間が邪魔で。
｢佐久間、服着たい｣
『…呼び方』
｢……大介。ちょっとよけて｣
はーいと素直に横に転がった。
佐久間は佐久間で、大介って感じじゃないから
違和感があるけれど本人が喜ぶならいいか。
ドレスを着るのは難しいからと
近くのクローゼットを開けて楽な服を出してくれた。
数年放りっぱなしだったから多少埃っぽいが
我慢できない程度ではない。
『朝になったらまた出発ね。それまで一緒に寝ようね』
腕を私の頭の下に。
もう片方は腰に巻きついた。
佐久間に包まれて眠る2度目の時間。
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カジャ(プロフ) - なべさん» 大変嬉しいコメントありがとうございます。もう少しお付き合いください。 (3月13日 18時) (
レス) id: c91b141c55 (このIDを非表示/違反報告)
なべ(プロフ) - 初めまして、コメント失礼します。 前作の縁‐YUAN‐から読ませていただいてます。 とても素敵なお話だな、と思いながら…今後も更新楽しみにしています。 (3月13日 3時) (レス) @page26 id: d14fd2bd0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カジャ
| 作成日時：2024年3月2日 18時
