たった4ミリの誤差 ② (ページ12)

今日:11 hit、昨日:1 hit、合計:12,986 hit

スーパーヒーローページ12

A side
·

何も考えずに走っていたら見知らぬ場所にいた。

でも今は誰にも会いたくない。
コウにも桜介にも。
スマホの電源を落として
よく分からない道をスタスタ歩く。

男1 「あっ、お姉さーん！」
男2 「俺らとどっか遊びに行かない？」

『ごめんなさい、私…』

男1 「なんでなんで？笑」
男2 「どうせ暇でしょ？」
男3 「彼氏でもいるんじゃない？」
男2 「そーなの？お姉さん。」

私の二の腕を掴んで連れて行こうとする男の人たち。

『やめてください！！離して！』

そう言っても全然離してくれない。
男の人だからすごく力強くて、怖い。

どうしよう。周りに誰もいない。
このまま連れ去られたら嫌だよ。
誰か…助けて…

ハル「おい」

男1 「あ？誰だテメェ」

ハル「その子の友達ですけど」

『は、ハルくん？』

男2 「やんのか？テメェ」

ハル「おう、やってやろうじゃねえか」

次々と倒していくハルくん。
全然イメージと違って唖然とする私。

すごくカッコいい。
ハルくんはすごく真面目で優しそうなイメージだったけど
スーパーヒーローみたいに悪党を倒す
カッコいい人だってわかった。

ハルくんに怯えて去っていく男の人たち。

ハル「Aちゃん大丈夫？」

『う、うん。ありがとう。』

ハル「あー、なんか見せたくないとこ見せちゃったなー」

『え？なんで？』

ハル「こんな体ひょろひょろなのに空手の黒帯って想像できる？」

『ふふっ、できないかも笑』

ハル「でしょ？笑」

ハルくんに助けて貰えてすごく嬉しかった。
意外なところ見れたし、カッコよかったし…

こんな落ち込んでる暇ないなって思った。

ハル「てかさ、なんでここにいるの？」

『何も考えずに走ってたらこんなとこにいて…』

ハル「ダメだよ、こんな夜に1人でいちゃ」

『そうだよね、ごめん。』

ハル「俺送ってくよ」

ハルくんの車に乗って家に帰った。
最後までこんな優しい人
コウ意外に初めて出会ったよ。