親であり、好きな人であり、悪魔であり 2 (ページ7)

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変化の代償ページ7

side．Watanabe

魔界から帰ってきた日、俺とAは一緒に寝ることにした。またいつ暴走が起きるか分からないから。

俺も久しぶりの魔界で疲れていたから、昼過ぎまで寝ていようと意気込んでいたんだけど、それは出来なかった。

それは、早朝に寝苦しそうに唸っているAに起こされたから。

『ん…んん、、』

渡辺
｢A？どうした？すごい汗かいてるけど…まだ寝てる？｣

『はぁ、はぁ、、』

渡辺
｢とりあえず阿部呼んでくるから、ちょっと待ってろ。｣

俺では対処法がわからず、阿部を呼びに行こうとすると袖口を掴まれていることに気付いた。

渡辺
｢起きてんだな？｣

そう尋ねると、弱々しく頷いた。

渡辺
｢……じゃあ連れてくから掴まってろ。｣

そう声をかけると、持ち上げて阿部の部屋に向かった。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

ｺﾝｺﾝｯ

渡辺
｢阿部入るよ｣

阿部
｢ん、どうしたの…？｣

眠たそうに目を擦る阿部を横目に、ベッドのふちへAを抱いたまま腰かけた。

阿部
｢え、A熱？｣

渡辺
｢うん。すげぇ熱い。｣

阿部
｢やっぱり魔界の空気にやられちゃったかぁ…
薬探してくるから待ってて？｣

渡辺
｢分かった。｣