親であり、好きな人であり、悪魔であり 2 (ページ24)

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Aが眠りについてから今日で5日目。
まだ1度も目が空いていないAに不安は募るばかりで、阿部ちゃんが一応3日目に点滴を繋いでいた。

いくら人間と流れる時間が違うとは言え、5日も目を覚ましていないのはさすがに俺たちも長いと感じ始めていて、

翔太は暇さえあればAの元へ行き、寝ずに見守っていた。

ほかのメンツも翔太ほどではなかったものの、何度も起きていないか確認をしに行った。
その度に目が開いていないAを見て落胆して帰ってくる様子を、何度も目にした。

深澤
｢なべ、そろそろなべも休まないと。｣

渡辺
｢…分かってる。｣

今日も少し時間が出来た俺と舘さんでAの様子を見に来ると、なべがベッドの横に座っていた。

深澤
｢その感じだとなべも寝れてないでしょ…｣

宮舘
｢翔太、俺らだって睡眠や休息がなきゃ倒れちゃうんだよ？｣

渡辺
｢分かってるよ。分かってるけど、俺が見てない間に目を覚ますかもしれないだろ。｣

宮舘
｢それは、｣

渡辺
｢その時に、俺がいた方がいい。｣

宮舘
｢目を覚ました時に翔太が元気ないと、A心配しちゃうよ？｣

深澤
｢そうだよ。だからちょっとくらい休めって。｣

宮舘
｢気は休まらないかもしれないけど、目を瞑るだけでいいから。｣

渡辺
｢…じゃあここで寝る。｣

そう言ってAの手を握ってAの眠るベッドに突っ伏して目を閉じはじめた。

俺と舘さんは目を合わせ、少しでも休んでくれるならと部屋を後にした。