対策 ページ15
side.Abe
1つだけ、ほんとに1つだけ。
Aも、翔太も、ここにいる皆も守ることが出来る対策。
阿部
「魔力を凝縮して閉じ込めておくんだよ。」
渡辺
「そんなこと出来んの?」
阿部
「出来る。
もし、魔界を追放されて人間にされるってなった時、人間にする側は魔力を感じないようになってる。
だから、その日の前日くらいに専用の小瓶に俺たちの魔力をそれぞれ閉じ込めておく。
そのあと、俺らが人間にされたら魔力を体に戻す。」
深澤
「でも、魔力を体に戻すのって悪魔にしか出来ないんじゃ…」
阿部
「うん、だからそれをAにしてもらう。」
「「「は!?」」」
阿部
「それが出来るのは今魔界に所属していないAだけなんだよ。」
深澤
「いや、言いたいことは分かるけどさ、」
渡辺
「Aのこと、危険な目に合わせるのは嫌なんだけど。」
阿部
「だから、俺らの追放と人間にされるので気を引きつけるんだよ。その間にAには別のところに隠れてもらう。」
宮舘
「でも、今のAには出来ないよね。まだ悪魔じゃないんだし。」
阿部
「うん、だからちゃんと悪魔の部分が出てくるまで待たないといけない。」
深澤
「そんなことしてたら魔界が気付いちゃうじゃん。」
阿部
「でも、こればっかりはAの悪魔の部分がちゃんと出てくるのを待つしかないんだよ。
天使と悪魔のハーフなんて事例、今までないからどこまで出来るかは分かんないけど、今はそれにかけるしかない。」
渡辺
「……ごめん、ありがとう。」
少し目に涙を溜めた翔太がいきなり謝ってきた。
深澤
「何泣いてんだよ笑
言ったろ?俺らはなべにもAにも幸せになって欲しいだけなの。そのための知恵とか力は貸すからさ。」
渡辺
「俺、お前らと一緒に魔界抜け出してきてよかったわ。」
阿部
「何言ってんの。まだまだ一緒にいるよ?」
宮舘
「そうと決まればみんなにも話さなきゃね。」
深澤
「もちろん。俺はみんな賛成してくれると思うよ。」
阿部
「なんたってAは俺たちの子でしょ?幸せになってもらわなきゃ。」
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作者名:あおだるま | 作成日時:2023年6月1日 22時