保健室の渡辺先生

受験 ページ8

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いよいよ受験日当日。

第一志望だし、今までの努力を全部ぶつける。

私は、少しでも勇気を貰いたくて学校に行ってから会場に向かうことにした。









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深澤
｢おっ、今日本番だよな。頑張れ！｣

岩本
｢応援してるよ。｣

『深澤先生、岩本先生、ありがとうございます。なんかちょっと緊張ほぐれました。』




深澤先生と岩本先生に会って見知った顔に少し緊張がほぐれた。

去り際、聞いてもないのに深澤先生には｢なべ、保健室いると思うよ｣なんて言われてそんなつもり無かったのに今足は保健室へ向かってる。





ｶﾞﾗｯ




『こんちには…』

渡辺
｢えっ、A？｣

『や、深澤先生が渡辺先生ここにいるって言ってて…』

渡辺
｢そりゃいるだろ。養護教諭なんだから。｣

『そ、それもそうですよね。笑』

渡辺
｢てか今日受験じゃないの？時間大丈夫？｣

『それならまだ…えっ！』

渡辺
｢なに。やばい？｣

『時間、間違えてた…
あと1時間もない。どうしよ、、間に合わないかも…』





受験票を見ると時間を1時間間違えて覚えていたようで、もう1時間を切っていた。

ここから会場までは1時間以上かかるし、、、





『第一志望だったのに…』

渡辺
｢諦めんの早いって。ほら、行くぞ！｣

『えっ？わっ！』







渡辺先生に手を引かれて連れていかれたのは学校の駐車場。

そこの左から二番目の車がピッと鍵が空いたかと思うと、助手席のドアが開けられた。





渡辺
｢ほら乗って。車なら間に合うだろ。｣

『や、でも…』

渡辺
｢いーから。そんな悠長なこと言ってらんねぇだろ。｣





口は悪いけど渡辺先生の優しさに触れてまた私の中の好きが加速していく音がした。





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