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side．Watanabe
Aが泊まることが決まってからは、できるだけ記憶がなくなる前と同じことをAにした。
俺の部屋着だって貸したし、ドライヤーだって俺がした。
寝る前の一緒に見るテレビだって同じにした。
Aの好きな番組にしたら、『私もこれ好き！しょっぴーも見てるんだ！』
なんて言われたけど、お前のために決まってんだろ。と心の中で呟いた。
『面白いよね、これ。』
渡辺
｢そうだな｣
いつの間にかソファでくっついてテレビを見ていた俺たち。
番組が終わる頃、肩に重みを感じてAが寝たことがわかった。
そんなAの髪をサラリと撫でた。
渡辺
｢お前は俺のことが好きなんじゃなかったのかよ…｣
そんな俺の言葉は誰にも届くことなく宙を舞っていった。
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作者名：あおだるま | 作成日時：2024年1月4日 22時
