忘れんなよ、 (ページ34)

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side．Watanabe

3ヶ月ほどで辛くなってきていた俺は、みんなに励ましてもらう日々が続いた。

そんな日々ももう3ヶ月ほど。

つまり、Aの記憶が抜け落ちてから半年ほど経った。

Aはというと、リハビリのお陰もあってか、少しずつ記憶が戻ってきていて、

俺たちSnow Manの活動以外はほぼ思い出しているらしい。

そんなある日、Aと2人だけの仕事が来た。

テーマはデート。

外ロケでデートの様子を撮影する。

渡辺
｢A、今回のテーマデートだって。｣

『デート…』

デートと聞いて少し顔が赤くなるA。

渡辺
｢ふはっ、顔赤いよ？笑｣

『なっ、からかわないで！』

渡辺
｢ふははは！笑
かわいいよ？｣

『…っ！！』

素直に伝えてみれば、もっと顔を赤くして照れていた。

ロケでは手を繋いだり、お互いに食べさせあったり、
時にはキスできそうな距離まで近づいてみたり。

正直恥ずかしかったけど、一々反応を見せてくれるAが可愛くてたくさん仕掛けてしまった。っていうのがほんとのところ。

渡辺
｢おわったー！｣

『楽しかったね』

渡辺
｢ほんとに、雑誌の外ロケなんか久しぶり。｣

『確かに、あんまり聞かないね。』

渡辺
｢あのさ、今日この後暇？｣

『うん、予定は無いよ？』

渡辺
｢じゃあさ、うち来ない？｣

『え？』

渡辺
｢や、特に深い理由はないんだけどさ、嫌なら全然…！｣

『嫌じゃないです、突然だからびっくりしたたけで…』

渡辺
｢じゃぁ、｣

『…お邪魔します、』

この機会しかないと思った。

強引にでも、Aを甘やかすことが出来れば記憶が少しでも戻ってくれるんじゃないかって。

なんの根拠もないけど、やってみようと思った。

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