忘れんなよ、 (ページ18)

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退院ページ18

side.A

刻一刻と退院の日が迫ってきている中、私はある人に電話をした。

prrrr……

ｶﾞﾁｬ

“もしもし？”

『もしもし、あの、小瀧くん…？』

小瀧
“え？そうやけど…、どした？”

『あの、ちょっとお話したいことがあって…
今お時間大丈夫ですか？』

小瀧
“あぁ、大丈夫やけど、どしたん。そんな改まって。”

『えっと、あの…あの、、』

小瀧
“落ち着いて？ゆっくりでええから。”

『ごめんなさい、、
あの、私…解離性健忘、っていうのになっちゃったらしくて…』

小瀧
“解離性、健忘…？”

『はい、、
所謂、記憶喪失ってやつらしくて、』

小瀧
“え、でも俺に連絡してきてるやん、？”

『どうやらちゃんと思い返していくと関西ジュニアの頃の記憶はあるみたいで、』

小瀧
“ほんなら今自分が何してるんかは分からんなったってこと？”

『はい、正確に言うと私がSnow Manというグループに居ること自体を忘れていたというか、さっき看護師さんに私のファンの方がいて、その方に色々私のことを教えてもらうまで何も…』

小瀧
“そっか、それで、俺に電話してきたのはなんで？”

『それは、何となく…
気持ちを軽くしたかったのかもしれないです、』

小瀧
“そんで？気持ちは軽くなったん？”

『はい、少し軽くなりました。』

小瀧
“それは良かった。
なんか助けれることあったら言うて？力になれることは何でもするから。”

『すみません、ありがとうございます。』

小瀧
“メンバーには言わん方がいい？”

『いえ、むしろ言ってもらえた方が有難いかもしれないです…。』

小瀧
“分かった。任しといて。”

こうして、かつての戦友にも連絡をし、少ししょっていた荷物が軽くなった気がした。