忘れんなよ、 (ページ15)

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side.看護師(早川)

先日緊急搬送されてきた人、あの人絶対みぃちゃんだと思うんだよな……。

そう思って携帯を開くと、みぃちゃんが意識不明の重体で緊急搬送されていることが大きなニュースになっていた。

早川
｢やっぱり…｣

看護師1
｢どうしたの？｣

早川
｢え？あ、いや…この前緊急搬送されてきた…｣

看護師2
｢あぁ、アイドルの子？｣

看護師1
｢誰だったっけ、｣

看護師2
｢えっとー、Aさん？｣

看護師1
｢あ、もしかしてファンなの？良かったね！｣

『え…？』

良かったねじゃないんだけど。
推しにプライベートで会えるのは嬉しいかもしれないけど、こんな所では絶対に会いたくない。
ここ、病院だよ？

看護師1
｢あ、そうだ。担当させてもらう？｣

看護師2
｢担当医誰だっけ。｣

看護師1
｢あのおじいちゃん先生。だから、ファンなら患者のことよく分かってるの早川さんじゃない？｣

看護師2
｢そうじゃん。担当させてもらいな？｣

看護師1
｢担当つけても大丈夫？｣

『あ、はい。わかりました。』

こうして、私が周りにSnow Manのファンだということを公言していたおかげで私が担当に着くことになった。

思ったより体は元気そうで、意外と傷も少ない。
歩道橋の下に倒れていたと言うから誰かに突き落とされたんだろうけど、きっと受け身取れたんだろうな。
さすが過ぎる。

ただひとつ、経過観察として入院をしている途中で解離性健忘を発症していることが分かった。

ショックでしか無かった。
でも、私よりもみぃちゃんの方がショックは大きいと思う。

担当医の先生と何度かみぃちゃんについて話をしていたからか、記憶が無いと言う今のみぃちゃんに私が知っている限りのことをお話することになった。

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