忘れんなよ、 (ページ14)

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“私”の知らない“私” ページ14

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しばらくして、看護師の方が病室に入ってきた。

看護師
｢失礼します。｣

医師
｢こちら、私にあなたの事を教えてくれた“早川さん”。
よかったら彼女に自分のこと、聞いてください。｣

看護師(早川)
｢よろしくお願いします。｣

『お願いします。』

医師
｢では、私は失礼します。｣

『ありがとうございます。』

お医者さんが出ていったあと、先に口を開いたのは看護師の早川さんだった。

早川
｢あの、Snow Manの記憶がないって…｣

『すのー、まん…』

早川
｢あ、みぃちゃんが所属していたグループで…あっ、ごめんなさい！馴れ馴れしく…！｣

『いえ、いつも呼んでくださってる呼び方でお願いします。幸い、自分がジャニーズであるという記憶はあるみたいなので、』

早川
｢じ、じゃあ…｣

そう言って、早川さんは私の所属する“Snow Man”の話をたくさんしてくれた。

早川
｢私、みぃちゃんの入所からのファンで！｣

『そうなんですね、嬉しいです。』

そう嬉しそうに話す彼女は、

私が今やメンバーである“しょっぴー”の事が好きなことや、

コンビ名を“渡辺Aにして欲しい”とファンにお願いしたこと、

私の今までの活躍などを細かく説明してくれた。

……なんか結構、ヤバい奴だった。

早川
｢大まかにはこんな感じですかね。
まだ多分聞きたいこととかあったら話せると思うのでなんでも聞いてください。｣

『じ、じゃあ、』

早川
｢はい！｣

『私がこの病院に来るまで、今の期間は私はなんの仕事をしてたんでしょう…』

早川
｢そうですね、ファンでも知っている情報だけでいいのなら、今はみぃちゃんは主演のドラマをクランクアップしたところだと思います。｣

『主演！？』

早川
｢はい、この間ブログで言っていましたよ。｣

『ブログで…』

早川
｢はい、“すの日常”っていうSnow Manのブログで。
…ほら。｣

そう言って、早川さんは私が最後に更新したブログを見せてくれた。

『本当に私、Snow Manだったんだ…。』

早川
｢あの、これはただの1ファンである私の意見なんですけど…｣

『はい』

早川
｢辞めないで、くださいね、？｣

正直驚いた。
一瞬、頭をよぎった事ではあったから。

やっぱりファンの人ってよく見てくれているんだなと感じた。

『見ていてくれて、ありがとうございます。』

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