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hazel eyes 4 ページ47

俺の目の前に立っているのは、女性…だ。どこからどう見ても。幾分、俺より年上だろうか。アンドロイドに年上も何もあるか、と言われればわからないけれど…。清潔感のある白いシャツに、丈の長いスカート。可愛いというよりは、綺麗な印象の…


「是非、触ってみたりしてください」


先日の打ち合わせの席にいたあの人が、にこにこしながら、声をかけてくれる。

触る。良いのか。こんな、本物、みたいな…。
生身の女性にも触れたことない俺、だけど…アンドロイドとはいえ、こんな、人間のような見た目をする それ に触れるというのは…なんだか形容しがたい緊張感がある。


そばでじっと見つめれば、毛穴までもが見えてきそうな質感の肌にそっと手を伸ばす。

どんな、感触なんだろう。

指先が、震え、緊張と、少しの恐怖にゴクリと唾を飲む。


これが、アンドロイド。


これが……作り物。









「石橋遼大、データベースと情報を照合します」


突然耳に届いた音にハッとする。
見れば、目の前の閉じられていたと思っていた双眼はいつの間にか開けられ…


「う、わぁっ!!!!」


あまりにびっくりして、思わず叫び声を上げてしまった俺。
淡褐色の瞳が、静かに俺の顔を見ていた。


微かに聞こえてきた電子音。
それから程なくして、目の前のアンドロイドは小さく頷き、ポツリと呟く。


「貴方が石橋遼大様ですね」

「様…?」

「つまり、クライアントのような存在」

「クライアント」


驚きすぎて、思考が完全停止している。俺は耳に入る言葉をそのままオウム返しするしか能がなくなってしまったようで。


「私はこれから貴方の生活をサポートします。どんなことでもなんなりとお申し付けください」


誰が、目の前のこの存在を機械だと思うだろう。なんの引っ掛かりも感じさせない滑らかな動きで、如何にも形式的に差し出されたその手を、俺はおずおずと握る。

ああ、指先から、手のひらから、皮膚を通じて感じたその小さな感触は本当に、人のようだった。

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設定タグ:四千頭身 , 石橋遼大   
作品ジャンル:タレント
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(プロフ) - 喫茶店さん» コメントありがとうございます!穏やかな空気感と丁寧な描写...!具体的なお褒めの言葉ありがとうございます!描写はいつも気をつけている点なので特に嬉しいです!これからも頑張りますので、応援よろしくお願いします! (2020年3月12日 13時) (レス) id: d47ce339d2 (このIDを非表示/違反報告)
喫茶店 - 初めまして。穏やかな空気感と丁寧な描写が素敵ですね。もちろんドキドキします!これからも更新を楽しみにしています。 (2020年3月12日 0時) (レス) id: 6d6dcef09a (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - みみっくさん» わーい!コメント嬉しいです!ありがとうございます!!応援もありがとうございます〜頑張りますね!! (2020年3月11日 22時) (レス) id: d47ce339d2 (このIDを非表示/違反報告)
みみっく(プロフ) - 更新頻度高いのに内容面白いしもう神です!更新頑張って下さい! (2020年3月11日 20時) (レス) id: d5fadfa717 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - azuさん» azuさんこんにちは!文章の書き方褒めていただけて嬉しいです...!私が初めて見た石橋さんの小説がazuさんの小説なので光栄です...!笑 マイペースでですが、更新していけたらなと思ってます:-) (2020年2月15日 21時) (レス) id: d47ce339d2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年2月15日 19時

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