40話 ページ41
「便所行ってくるわ」
そう言ってキヨくんはさっき席をたっていった
残りのメンバーとは特に話すこともないなと思い、黙々とハンバーグを食べる
デミグラスソースかと思ったらおろしポン酢だった、美味しい
「まだ付きまとってんだね！」
「んぐっ」
ちょうど水を飲もうとしていたら水が変なところにはいって鼻からでた
「うわ...ちょっ...平本くんやめて...」
ハンカチで鼻を拭く
「いくらなんでもそれは失礼だろ...」と平本くんを攻めるこーすけくん、それとあわあわしてるフジくん
自分はと言うと妙に冷静、鼻から水は出したけど
「今更失礼とかなくない？」とはてなを浮かべる平本くん
そんなに親しい仲でしたっけ？
屋上で１回ご飯を食べて以来廊下ですれ違うこともなかったのに
恐ろしい子...
「大木に止まった蝉のようだっけ」
「まだ覚えてたんだね」
友達思いというか縄張り意識が強いというか
平本くんはキヨくんに対しては善意100％なんだろうなぁ
自分にあった木を見つけろってことだろうけどそんなんすぐ見つかる訳でもないし
そう考えると私は蝉か
「なにそれ？」
「フジは知らなくていいよ〜」
「えー！気になる〜」
これ以上付きまとうなってことだろうけど無理そうだな、少なくとも2年生になるまでは
こっちから話しかけなくてもキヨくんが話しかけるし
そもそも推しメンって言ってるんだから話しかけられる限りは無視なんて絶対にしないし
喜んで返事するし！！
私は屈しないぞ！！！！という強い気持ちを込めてハンバーグを口に放り込む
＊＊＊＊＊＊＊＊
キヨくんが帰ってきてからは4人でおしゃべりしているのを横で聞く形で相槌うったり笑ったりと難なく時間を潰した
「そろそろ教室戻ろうか」というフジくんの提案でみんないそいそと準備しだす
「じゃあ俺らもう戻るわ」
「ああ、うん。じゃあ皆またね」
頭を軽く下げて会釈する
「ちょっとまって一ちゃん」
「え？」
今までで1番笑顔の平本くん
企んでいるようないたずらっ子の顔
まさかキヨくんのまえで推しメンだってこと言ったりするのかな
謎の笑顔にドキドキしていたら
「蝉ってキヨのことだからね！」
「じゃあまた！」とこちらの返事も聞かずにそそくさとフジくんを連れて去っていった
キヨくんは「はぁ！？どういうことだよ！！」と怒っていたけどそれすらも無視して平本くんはどんどんこちらから遠ざかっていった
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黒毛和牛(プロフ) - なつみ@にゃっつんさん» ありがとうございます！長らく更新が出来ず申し訳ありません...近日中には更新が出来そうなので引き続きお楽しみ頂ければ幸いです！ (2018年8月12日 1時) (
レス) id: 1ef88e6c34 (このIDを非表示/違反報告)
なつみ@にゃっつん(プロフ) - とりあえずとてもとてもとても、キヨが尊いです(((( 楽しく拝見させていただいてます！これからも頑張ってください！ (2018年8月11日 22時) (レス) id: ed542c7469 (このIDを非表示/違反報告)
黒毛和牛(プロフ) - うまださん» ありがとうございます！拙い文面ですがこれからも楽しんで頂ければ幸いです！ (2018年7月13日 21時) (レス) id: 1ef88e6c34 (このIDを非表示/違反報告)
うまだ - 面白くて大好きです!この小説のキ大好きです！応援しています、頑張ってください! (2018年7月11日 17時) (レス) id: 98c4331093 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒毛和牛 | 作成日時：2018年6月11日 2時
