“あの人”の妹

ついてない ページ21

車に乗っているとだんだん体調が悪くなってる気がする。


まぁ、でもどうせ一体だけだし。


早く着いてくれ、


そして、早く終わらせたい。



「着きました。帳を下ろしますね。」


今回は森の中での任務だった。


「お気をつけて」



少し身構えて奥へ進んで行く。


「ｱﾀﾏｲﾀﾞｲ」


いや、それこっちの台詞


くっそ。

思ったより強い。さすが一級



攻撃をかわしていくも、ふらふらして、全ては避けきれない。



一発蹴りを入れて術式を使おうとしたときだった。



視界が急に歪んで、倒れそうになった。


なんとか、踏ん張ったものの、思いっきり右腕を切られた。


あーあ…パックリ切れたわ



こんなんじゃ、まともに戦えない。


仕方ない、式神をだそう。


右腕から溢れ出る血を使って、式神を出す。


「氷花」


くっそ、式神もいつもより弱くなってしまった。



すぐに、壊れてしまうだろう。


式神が戦ってくれている時なんとか、踏ん張って左目に力を入れて術式を発動しようとした。






そう。発動しようと“した”のだ。



ただ、不気味と言えるほどの呪力の量を感じとり、背筋が震えたのと同時に目の前の呪霊はわたしの式神もろとも吹っ飛んだ。







ああ、ホントに今日は着いてない






目の前には特級三体と









傑兄さん…

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