嫉 妬 王 子

《09》 ページ9

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高校生活3年目の中夏。

私の嫌いな体育祭がやってきた。








「 なぁA！
俺と知念、リレー選手になった！ 」


「 おぉ…！
おめでとう 」


「 Aは？ 」


「 毎年同様、特に何もないよ 」


「 応援団くらいやればいいのに、 」


「 向いてないの。 」







100m走は18秒台、持久走だって1000m5分台だもの。

最近の女子は早いからねぇ








「 A、応援してあげろよ。 」


「 え？ 」


「 知念だよ。
あいつ、アンカーだから。 」


「 すごぉ… 」


「 まぁ、俺にも応援よろしくな！ 」


「 うん、頑張ってね 」








知念くんが、アンカーかぁ

そういえば、今年が最後の体育祭だよね

ハチマキの交換があるじゃん！








「 …で、知念ちゃんにあげるの？ 」


「 え、？ 」


「 侑李くん…はいっ！
ってな感じで？？ 」


「 そんな訳っ… 」


「 あるのねぇ ♡ 」


「 …秘密だからね、 」







ハチマキの交換は、告白みたいな感じ。

歴代の先輩たちはそうやって付き合っていたみたい。

私のハチマキ、貰ってくれるのかな…







「 ま、Aのが余ってたら、俺が貰ってやるけどな。 」


「 結構です、 」

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