嫉 妬 王 子

《38》 ページ38

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《 Ryosuke side 》





あの事が起こった次の日




「 涼介、 」



誰もいない体育館の裏に、呼び出された

相手はもちろん、知念




「 なに？ 」



俺はできるだけ平然を装った

それが、いけなかったけど。



「 …は？ 」



今までにないくらい怒ってる

俺より小さいくせに、俺に迫ってくる知念はものすごく怖い



ﾄﾞﾝｯ



いや、壁ドンするなら女にしろよ




「 ふざけんなよ、 」


「 は？
　 ふざけてねぇし 」


「 …何言ってんの 」




やべぇ、

キレるぞ、コイツ




「 ふざけんなよ！
　 僕のだって言ってるじゃんか！
　 やってくれるって言ったじゃんか！
　 嘘だったのかよ…！！
　 …何なんだよ！！ 」


「 知らねぇよ、
　 "やってくれる"って、なんだよ、 」


「 涼介… 」


「 大体、お前がAを悲しませるのがいけないんだろ？
　 お前が離れていくから、俺が傍に寄っただけだよ！
　 お前が貴族だったら、俺は何の役なんだよ、
　 村人Aか？ それとも、それ以下になるのかよ
　 俺はそんなの嫌だ。 だから、奪って…


　 あいつにとっての1番になりたいんだよ……！！ 」




あぁ、なんで

俺の方が知念よりも泣きそうなんだよ…

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