嫉 妬 王 子

《36》 ページ36

.




どうしよ、

逃げ出しちゃった…

初めて山田くんの事が、怖くなった



「 あぁぁぁぁ、ごめんなさい、ごめんなさい… 」



誰もいないのに、何謝ってんだ

私のばか、

これでも、ファーストキスだったのに…



誰かに相談した方がいいよね

いや、でも、相談できる相手がいない…

山田くんは、論外

侑李くんに知られたら…

柚希もだめ

となると…

いないじゃないか

友だちがいないわけではないよ、

だけど、よく話す人がいないから…




ピコンッ


誰だろ、こんな時に




ねんちー：明日って、朝練あるよね



良かった、

なんでこんなに心臓がどきどきしてるんだろ…




さーのー：うん、あるよ


ねんちー：7:30からだっけ


さーのー：うん


ねんちー：ありがと、


ねんちー：あ、



なんだろ、

まだ何か…？



ねんちー：なんの競技？


さーのー：わかんない、多分、ムカデ競争じゃない？


さーのー：それか、全員リレー


ねんちー：じゃあ、ジャージは必須だね


さーのー：うん、




これで、会話が終わればよかった

もっと侑李くんと会話したい、

その強い気持ちが、ある大きな事件のきっかけとなるなんて




さーのー：宿題終わった？


ねんちー：あのさ、







ねんちー：別れよ、

《37》→←《35》

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す