嫉 妬 王 子

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5月の半ばあたり。

遂にやってきた、日直…




「 日直だりぃ 」




私と山田くんは席が隣、侑李くんは、山田くんの前の席

…正直、侑李くんが隣の方が嬉しかった

侑李くんの隣は、柚希

何なら私と柚希の席を交換しようよ、





「 有岡先生、雑用めんどくさい… 」


『 気合だ、気合 』


「 大ちゃん、まじだるい 」





だって…

何かの会議で使う資料をまとめるだけだよ？

さっきから、ホッチキスの音しか鳴らない




『 会議、明日なの。
だから、ゆっくりでいいからね！ 』




なんて言って、職員室へ

作業中は、やっぱり無言





「 ねぇ、 」




口を開いたのは、山田くんだった





「 知念のさ…
どこが好きなの？ 」


「 どこかって聞かれるとなぁ…
まぁ、全部…？ 」


「 なんで疑問系？笑 」


「 いいの、 」





いきなり、どこが好きとか聞かれても…

好きになるのに、理由なんてないでしょ？

私は、侑李くんの全てが好きなんだもん





「 そっかぁー、青春してるな、 」


「 山田くんも、青春すればいいのに 」


「 俺は、そう簡単には無理なの 」


「 どうして？ 」





山田くん、モテモテなのに。






「 好きな人には、振り向いてもらえないから 」

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