嫉 妬 王 子

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《 頑張れー！ 》


《 山田くーん！！ 》


《 知念くーん！！ 》





あぁ、うるさい。

2人のファンっていうのは分かってるけど…

流石に妬く。





「 A、帰ろ？ 」


「 …アイス奢ってくれるなら。 」


「 仕方がない、柚希が奢ってあげよう！ 」





リレーの練習だからって

女の子に好かれるようなことをして

侑李くんのばか





「 そんな、見てて辛くないの？ 」


「 辛いに決まってんじゃん。 」


「 やきもちかぁ 」


「 好きな人にやきもち妬いて何が悪い 」


「 1年前に公表したのにねぇ 」


「 もうみんな、忘れてるんだよ。 」






そう、私達は高校2年の体育祭で、堂々と付き合っていることを宣言した。

…正しくは、宣言"された"

侑李くんが口走っちゃうから…





「 じゃあ、また言っちゃえば？ 」


「 嫌です、 」


「 そっか、
じゃあね、私こっちだから。 」


「 じゃあね、 」





家に帰り、自分の部屋へ。

すかさず連絡をチェック。




「 来てない…よね、 」




いつも来ているのは、山田くんばっかり。





りょーすけ：運動会、頑張ろうな！


A：うん、リレーがんばってね





そう返信して、スマホをベッドに投げたその時、





[ ゆうり さん からラインがきました ]

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