【ヒロアカ】双子のヒーローは最強です！Part２ (ページ6)

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衛桜「ヴィランはヒーローの敵だ！なのにあんな顔されたらお前がなんでヒーローを目指してんのかわかんねーんだよ‼」

蒼桜「……か……る」

蒼桜「わかってるよそんなこと!!!」

衛桜「！？」

先程話していた衛桜よりも大きな声で蒼桜は叫んだ

蒼桜「ヴィランが敵だってことも、私が逃げてるってことも！全部全部全部！わかってるよ‼」

叫んぶ蒼桜の姿を先程の蒼桜のようにじっと聞くことしかできなかった

蒼桜「私、まだ全然頭の整理ができてないの！父さんと母さんが目の前でヴィランに殺されて！ヒーローも嫌いになった。

ヒーローは私達を助けてくれないんだって！ヒーローを目指すの馬鹿馬鹿しくなって！でも、出久くんや“あの人”や弔さんにあって変わった！

出久くんみたいなヒーローになりたい！私を助けてくれた“あの人”にまた会いたいって！

でも“あの人”も弔さんもヴィランで、ヒーローの敵で、会っちゃ駄目ってわかってるのに……また、会いたくて…」

蒼桜の声は少しずつ小さくなっていく

蒼桜「逃げてること、わかってるよ。10年間ずっと。でも、話す勇気がないの。私、駄目だね」

小さく、小さく笑う蒼桜に衛桜は近づく

衛桜「…ごめん蒼桜、俺っ」

蒼桜「大丈夫、大丈夫だよ衛桜。ずっと、心配してくれてたんでしょ？」

優しく微笑む蒼桜をみて、今まで我慢していた涙がぽろりとこぼれ落ちた

衛桜「俺……怖いんだ、蒼桜が離れていくのが、もし俺をおいてお前までいなくなるのが」

蒼桜「離れるわけがない、約束したでしょ？ずっと一緒だって。だから、ね？大丈夫」

衛桜「蒼桜っ……おれ、」

蒼桜「泣かないの。大丈夫、お姉ちゃんがついてるよ」

そういって蒼桜は自分より大きな弟の頭をそっと優しく撫でた

蒼桜「衛桜、まだくわしくは話せないけどこれだけは聞いて。死柄木弔は父さんたちを殺してなんかない、私を…私達を助けてくれたんだよ」

衛桜「それって……」

顔を上げ、蒼桜に聞くと蒼桜は小さく困ったように笑って

蒼桜「あの人はただ、不器用なだけ」

そういって、遠くを見つめた

衛桜はそれからは何を聞かなかった

蒼桜がいった“あの人”のことさえも…