第66話：話し声 ページ19
「え？見間違いとかじゃあなくて？」
「うん…。Aさんの鞄だよ、あれって」
(ん？)
医局の方から響いてくる会話に、耳を傾ける。
ぼんやりしていた頭が、ふっと現実に戻ってきた。
「でも、もう帰ったんでしょ？忘れて行ったのかな…」
「分かんないけど…。私Aさんの家知らないから、届けられないしなぁ…」
「…っあ、の」
「ん？」
「あ、世良さん。どしたの？」
「今の話……」
「いやね、Aさんの荷物がまだロッカーにあったから。」
「ロッカーに…？」
「うん。私、水筒を鞄に忘れたからロッカー室に戻ったの。
その時、間違えてAさんのロッカー空けちゃって…。」
二人の女性研修医と、世良の会話。聞き間違いでなければ、自分の荷物の話だ。
(………。)
遅かった。Aの動悸が少し速まる。―――バレたら、どうしよう。
…今のところは、渡海や猫田以外は誰も仮眠室に入ってきていない。
だが、世良の指導医は渡海だ。世良はよく渡海を尋ねて仮眠室へ出入りする。
特に、渡海がオペ室にやってこない時などは世良が全力で院内を駆け回っていた。
普通に考えれば、医局員の中でも自分の存在を見つける可能性が高いのは世良だ。
(…うん、バレないわけがないな……)
ていうか、仮眠室に入れば誰だってこちらの存在に気づくだろう。
毛布に潜っていても、人の形はある。
第一、寝ておらずともこのベッドは目立つ。
現在マットレスが敷かれているのは、このベッドと猫田専用のベッドしかない。
他のベッドは、リネン類が入った段ボールがいくつか並べて置かれているだけ。
目につかない方がおかしい。
あとはまぁ…渡海が使用しているベッドがあるが、あれは別だ。
そもそも配置場所が違うし。
さて、大いに脱線したが、要はもう仮眠室に入られた時点でアウトということだ。
厳密には、最奥まで来られた時。
毛布を頭から被っていればしのげるだろうが、
自分がいざ眠りこけている時もその状況を維持できるかと聞かれると、Noだ。
＝＝作者＝＝
Q,夢主ちゃんのベッドのマットレス誰が敷いたねん
A.渡海先生 or 猫ちゃんに決まってるだろ！いい加減にしろ！
はい。
マットレスに関する描写入れようとして忘れるという、
とんでもないやらかしをしたのでここで補足しておきます(笑)
あと、あの段ボールは実際なにが入ってるんだろう…
リネン類じゃなかったらどうしよう(笑)
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K(プロフ) - 夢喰。さん» 続編出ました！（笑）次はもうちょい甘々を詰めていきたいと思っています…！！楽しみにしてくださっていて本当に嬉しいです！！頑張っていきます！！(*ﾉωﾉ) (2018年5月22日 21時) (
レス) id: ef8449c676 (このIDを非表示/違反報告)
夢喰。(プロフ) - 続編が出ると聞いてきました！！やっぱり甘さが欲しくなりますね(*´°`*)渡海先生が夢主のことをどう思ってたりするのかとか...！楽しみで仕方がありません！！！この小説が大好きです！！ (2018年5月22日 16時) (レス) id: eb55596a4e (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - えりかさん» 大好きと言って頂けて、感謝するばかりです！！続けざまにコメント返信してすみません！（笑）いっぱい感想頂けたのでつい…！！これからもガンガン頑張っていきます(*´∀`*)！ (2018年5月21日 23時) (レス) id: ef8449c676 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - えりかさん» ああ〜〜いっぱい感想ありがとうございます(´；ω；`)本当に嬉しいでずー！！筋も、自分なりに頑張って組み立ててるのですが、くどいかなぁーとたまに不安だったので、そのお言葉を頂けて本当に嬉しいです。渡海先生も魅力的に伝わっているようで安心しました…！！ (2018年5月21日 23時) (レス) id: ef8449c676 (このIDを非表示/違反報告)
えりか - ブラックペアンが好きで、あ、渡海先生が好きで、あ、ニノが好きで読ませて頂いてます！ほんとに筋書きがしっかりされててほんと読んでて飽きません！そして、とっても渡海先生が魅力的です！笑 ほんとにこの作品大好きです。たくさん感想を言いたいのにもう文字数が笑 (2018年5月21日 23時) (レス) id: ad8be1e361 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K | 作成日時：2018年5月10日 0時
