第26話：攻防 ページ28
息を大きく吸い込み、吐く。
渡海の胸元に両手をつき、そのまま体重をかける。
完全に図としては長座前屈を頑張ろうと試みる女である。
だが、太ももあたりに男が跨いで座っているせいで爪先まで腕を伸ばせていない。
訂正。
別に彼女は長座前屈をしようとしているのではなく、
自分の脚に堂々と体重をかけながら腰をおろしている男をどけようとしている。
主に自分の上半身の体重をかけるという手法で。
なおビクともしていない。渡海は依然涼しい顔だ。
「どいてくださぁあい！」
「おーおー頑張れー」
適当な渡海の返しに腹が立つが、Aはめげずにぐいぐいと渡海の身体を押す。
うん。ビクともしない。どうしろってんだ。
「もしかして先生楽しんでます！？」
「さあ」
「さあってなんですかー！」
完全にこの男のペースだ。
いや、こちらがリードをとったことは一度もないし、
そもそもとれる日がくるとも思っていないが。
ダメージの与えられない攻撃戦に、Aの勢いに火がついていく。
――が。渡海は何を思ったのか、Aの腕へと体重をかけてきた。
「ちょっっっ、待って待って待って！No！No！No！」
無理無理無理。
こちらが一方的に攻めていた(？)のに、突然あちらも攻めにきた。
もうAは防衛戦に徹するしかない。それも時間の問題にはなってくるが。
「ほら、頑張れよ」
どんどん渡海の身体はAに再び覆いかぶさろうとしている。
Aの腕の力じゃ、成人男性の重さにかなうはずがない。
接近してくる渡海の顔から離れようとすれば、
Aの上半身もどんどん倒れていってしまう。
このままじゃ、また―――
「だめ、だってば―――」
――――――二人の耳に、キィ、と、扉が開く音がした。
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K(プロフ) - まきさん» ここにも原作を読んでいる方が…！同士よ…！！ 小説も楽しみにしていただいてありがとうございます！ゆるーい感じで楽しんでやってください！ (2018年5月11日 16時) (
レス) id: ef8449c676 (このIDを非表示/違反報告)
まき - こんにの〜Kさんの、小説大好きです！！私も、原作読了してまして、この小説の次の展開と、ドラマを楽しみにしてます！ (2018年5月10日 21時) (レス) id: db7ab848e3 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - 萌さん» ふおおお、なんと…！！！本当にうれしいです…ありがとうございます(；ω；) えええ！！周りに原作を呼んでいる方が少ないのでとても感激…！！！ドラマも共々に楽しんでやってください…！！！(*／ω＼) (2018年5月5日 22時) (レス) id: ef8449c676 (このIDを非表示/違反報告)
萌(プロフ) - こんばんは(._.) K様の小説がとても好きで、初めてお気に入り機能を使っちゃいました！ちなみに、私も原作読了しておりまして、この小説のこれからの展開をドラマとともに楽しみにしております！ (2018年5月5日 20時) (レス) id: ff80283c46 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - 甘楽さん» もったいないお言葉…！！！応援ありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいです！！今後の展開も見守ってやってください(*^▽^)/ (2018年5月5日 16時) (レス) id: 8206d0720a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K | 作成日時：2018年5月3日 1時
