第18話：訪ねる1 ページ20
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「よし、と…。」
書類の確認終了。これは教授に最終確認をしてもらう。
―――問題は。
(カルテだなー…)
今回のカルテは担当患者たちのものだ。指導医の患者はその研修医の患者でもある。
そしてなぜか、Aの指導医である渡海は回診の際には姿を現さない。
なので、病状を見るのはだいたいAと、付添いの看護師だ。
来いよ渡海。あんたの患者だろ、と内心で毒づくが、まあ届かない。
(今回のカルテは渡海先生に確認してもらわなきゃいけないんだよなー)
本来ならば明日渡海本人に確認して貰えばいいのだが、なにせ渡海は仮眠室の住人だ。
あと今日の当直。
(今から確認してもらうか)
思い立つが早く、Aは椅子から降り、カルテ何枚かを手に仮眠室へと向かう。
「失礼しまーす、渡海先生いますかー。」
キィ、と仮眠室の扉を開けば、少し冷たい空気がAの身体を撫でた。
応答はない。
電気もついておらず、薄暗い。
日も暮れ始めており、窓から差し込む光も僅かだ。
Aはまた溜息をつく。どうせ眠っているのか、意図的に無視している。
問答無用に曲がり角の奥へと突き進む。
最奥には黒いソファと、壁際には渡海が独占している二段ベッド。
改めてみると、完全に生活感のあるスペースだ。
炊飯器とかある時点で今更だが。大きな米袋もあるし。
だが、特に不衛生というわけではなく、むしろ綺麗だ。
ただ物が多いというだけ。
もっと言えば適当な位置に適当なものがとっ散らかってるだけで。
(逆に病院で衛生大切にしないのは致命的だけどね)
さて、そんなことはどうでもいい。
Aはソファの後ろから、中を覗き込む。…明らかに人の気配がある。
厳密には、かかとからつむじまで毛布をかぶった何かの物体がある。
くっきりと形があるわけではないが、恐らく横向きで寝ている。
半胎児型といったところか。背と少しだけ丸めて、足を曲げた体勢。
(寝相で性格が分かるとか、あれ嘘だよなぁ)
昔、半胎児型の寝相の者は、人に安心感を与えるだとか協調性があるだとか聞いた。
…ないな。
「とーかーいーせーんーせー。」
のす、と、Aはソファの背もたれに腕を預け、もう一度渡海の名を呼ぶ。
結構近くで呼んだのだが、それでも返事はない。
これもはや狸寝入りだろ。
「ええい、起きろー！我儘小僧！」
べっ、とAはその毛布を引っぺがす。
やはり渡海が横たわっている。
「…ガチ寝？」
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K(プロフ) - まきさん» ここにも原作を読んでいる方が…！同士よ…！！ 小説も楽しみにしていただいてありがとうございます！ゆるーい感じで楽しんでやってください！ (2018年5月11日 16時) (
レス) id: ef8449c676 (このIDを非表示/違反報告)
まき - こんにの〜Kさんの、小説大好きです！！私も、原作読了してまして、この小説の次の展開と、ドラマを楽しみにしてます！ (2018年5月10日 21時) (レス) id: db7ab848e3 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - 萌さん» ふおおお、なんと…！！！本当にうれしいです…ありがとうございます(；ω；) えええ！！周りに原作を呼んでいる方が少ないのでとても感激…！！！ドラマも共々に楽しんでやってください…！！！(*／ω＼) (2018年5月5日 22時) (レス) id: ef8449c676 (このIDを非表示/違反報告)
萌(プロフ) - こんばんは(._.) K様の小説がとても好きで、初めてお気に入り機能を使っちゃいました！ちなみに、私も原作読了しておりまして、この小説のこれからの展開をドラマとともに楽しみにしております！ (2018年5月5日 20時) (レス) id: ff80283c46 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - 甘楽さん» もったいないお言葉…！！！応援ありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいです！！今後の展開も見守ってやってください(*^▽^)/ (2018年5月5日 16時) (レス) id: 8206d0720a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K | 作成日時：2018年5月3日 1時
