歌物語【SnowMan】 (ページ8)

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1年前、彼女に転勤が言い渡された。

場所は大阪。

俺はAと結婚して、仕事やめてもいいよって言おうとしてた。

その考えを彼女に伝えることは出来なかった。

仕事をしている君がキラキラ輝いていたから。

結婚して、仕事やめたら？なんて言ったら彼女の笑顔を奪ってしまうんじゃないかって急に怖くなった。

だから言えなかった。

その代わり転勤が決まったあとふたりで3つ約束をした。

・1日1回は連絡を取ること。

・元気で過ごすこと。

そして、

・1人で泣かないこと。

彼女が転勤してから会うことは出来なかったが毎日連絡はしっかりとっていた。

お互い忙しくておはよう、おやすみだけの日もあった。

でも、お互いがお互いを想いあってこの一年を過ごしてきた。

そんな遠距離生活が1年を過ぎて少しした頃朝のおはようが来ない日があった。

『あれ、どうしたんだろ』

スマホを見る暇がないほど忙しいのだろうと思い、なにか返信があるまで待つことにした。

お昼休みも、定時になって退社の時間になってもAからの返信はなかった。