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『あっ、名前聞くのも忘れてたわ。名前なんて言うん?』
「Aです。」
『Aちゃんかぁ、あっ僕康二って言います。』
「康二くん、」
『Aちゃん何年生なん?』
「2年だけど…」
『えぇっ?!一緒やん!俺今年転校してきたんよ、まだ友達少ないからよろしくなぁ』
そういえば、どこかのクラスに関西から転校してきた子がいるって友達が噂してたな、なんて呑気に考えてたら
『Aちゃんさ、これからも俺の写真の被写体やってくれへん?』
お礼は弾むで!そう言って懇願してくる康二に私が折れてしまった。
「1回につきアイスいっこね(笑)」
全然いいよ!ありがとう!!、そう言って見えないはずの尻尾をブンブンと振り回す康二を犬みたいだなと思ったのが最初の出会い。
付き合い始めた時には2人とももう進路は決まっていて、康二は写真の私は服飾の専門学校に行くことになっていた。
どちらも都内だったから遠距離ではないけど今までみたいに会いたいと思っても中々会えないねぇなんて話をしていた。
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あれから5年、2人とも専門学校を卒業し康二はプロのカメラマン、私はアパレルブランドのデザイナーとして働いている。
デートに行くと必ず私の写真を撮る。
あの時の約束を覚えているのか、毎回ちゃんとアイスをひとつ買ってくれる。
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作者名:かに | 作成日時:2020年7月22日 1時