One Kiss【桃】 (ページ3)

今日:9 hit、昨日:5 hit、合計:17,635 hit

3 ページ3

小瀧side

｢それでね～重岡君が…｣

俺の隣を歩きながらニコニコと笑って話すA

ほんまに可愛ええな

しげの話をしとるんのはなんか複雑やけど

俺は物心ついた時からAが好き

家も隣で親同士も仲良くて同じ学校で一緒に帰れて…

こんなに告白のチャンスがあるのに勇気が出ない

何度か告白しようとしたことはあったけど、全部誰かしらに遮られて伝えられなかった

言い訳に聞こえるかもしれんけどさ…

｢…好きなの！｣

小｢へっ!?｣

｢え？だから、お母さんの卵焼きが｣

小｢あ、あぁ｣

｢どうしたのさ(笑)そんなにびっくりして｣

小｢いや、なんでもない｣

こんなに意識しとるのは俺だけなんかな…

小さい時からずーっと一緒におるから、Aは幼馴染としてしか見てへんかな

明日しげに相談しよかな

またいつも通り"早く告れ！"って言われそうやけど…

｢のん？お家着いたよ？｣

小｢おぉ、じゃあな｣

｢送ってくれてありがと！またね～｣

軽く手を振って、Aが家の中に入ったのを確認した

俺ってほんまに意気地無しのチキンやな…

今日もため息をつきながら、家に入った