One Kiss【桃】 (ページ13)

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｢ﾌﾟﾊｯ!ﾊｧ…ﾊｧ…こんな感じ？｣

重｢水中で鼻から息出しとる？ブクブクって｣

｢…息止めてる｣

重｢死ぬで｣

｢だってぇ～…｣

重｢そんなんやといつまで経っても泳げへんで！｣

｢いいよ別に…泳げなくても｣

重｢ええわけないやろ、お前ん家海沿いなんやから津波とか来たらどないするん｣

｢重岡君が助けてくれる！｣

重｢無理っ｣

｢ひどっ！？｣

・

泳ぎの練習をしたり、4人でビーチバレーをして思う存分遊び、あっという間に夕方になった

雪｢肌寒くなってきたね｣

｢そうだね…｣

重｢俺適当に飲み物買ってくるわ｣

雪｢あ、私も行くよ｣

｢分かった｣

うわぁ…気まずい…

のんの方を見ると、座って夕陽を眺めていた

その横顔はやっぱりかっこよくて、絵になる

ムカつくくらいイケメンだ

｢…隣、座ってもいい？｣

小｢…ん｣

雪橋さんと遊んでいた時の笑顔はどこにいったのか

私が話しかけると、ずっとそっぽ向いて目を合わそうとしない

今日一日そうだった

さすがに傷つくよ…

小｢え…なんで…｣

｢へ…｣

やっとのんがこっちを向いたかと思うと、驚いた顔をしてた

小｢…なんで泣いとるん｣

いつの間にか零れ落ちてきた大粒の雫

気づかなかった…

｢…のんのせいだよばかぁ…(泣)｣

自分の一言で余計に涙が出てきた

のんは戸惑いながら私の背中をさすってきた