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重「茜さ」
「はい?」
重「これ、なに?」
大毅様が私に見せたのは望と撮ったチェキ
私落としちゃったんだ…
「拾っていただきありがとうございます…」
チェキを取ろうとすると上にあげられた
重「なに?って聞いとるんやけど」
大毅様…怒ってる…
「えっと…これは、ですね…」
重「2人とも私服やん、遊びに行ったん?」
「そう、です」
重「もう仲良うなったんやなぁ?よかったな友だちが出来て」
友だち…
「と、友だちじゃ…」
重「友だちじゃあらへんの?仕事仲間?」
「ちが…」
ダメだ…大毅様には言えない
重「ハァ…茜」
「は、はい」
重「俺は茜が好きや、やから俺以外の他の男見とるんは妬くっていうか…気分良くないねん。婚約もしとるしいずれ旦那にもなるし俺だけを見てほしいねん…」
大毅様は力なく私を抱きしめた
大毅様の気持ちは分からなくもない
でも私が今好きなのは…
「我儘を言うようですが…大毅様と結婚するまでの間、私にも少し自由を与えていただけませんか…?」
重「自由…?」
「はい、大毅様と結ばれる運命なのですからほんの少し、今だけ大毅様から離させてください。分かってます、大毅様の気持ちは充分に。こんなこと言うのは野暮だと承知していますが…どうか少しの間だけ…」
「それから…これはお世話係としてではなく婚約者としての茜から言わせてください。大毅様と近くにい過ぎて距離が分からなくなってきています…なので私に時間をください」
重「……分かった、そこまで言うなら…茜に1ヶ月間あげる」
「ほ、本当ですか!?」
重「丁度俺も長期海外出張があるからどちにしろしばらく会えんくなるし」
「ありがとうございます…!!」
重「でも、俺が出張から帰ってきてからは結婚式の話とこれからの生活の話するからな」
「はい、分かりました」
私、ほんと人間のクズかもな…
大毅様からお許しを得たはいいものの…
婚約者と結婚するまでの間、違う男の人と付き合って結婚式の日が来たら別れて婚約者と結婚するなんて
いつかバチがあたるよね…
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作者名:杏珠 | 作成日時:2019年9月16日 21時