彼、太宰治の秘密 ページ2
肩を貸してなんとかたどり着いた、私の小ぢんまりとした一軒家。
ベッドにごろんと倒れ込ませると、彼はそのまますぅすぅと寝息をたて始めた。
あぁ、昨日洗濯したばかりのシーツがびしょびしょに……などということが頭を掠めたが、まぁ仕方の無いことだ。私ははァ、と、小さな溜息を１つ漏らす。
明るい場所で見ると、やはりイケメンだ。
少し長めの茶髪に、きりりとしたアーモンド型の目。鼻筋も通っている。
ただ、非常に細身だ。折れそうな程に腕も足も細く、また、健康とはいえない度を過ぎた肌の白さ。
随分と穏やかになった彼の表情を確認すると、私はとりあえず水をたっぷり吸った制服を脱ぎ、部屋着のニットワンピースに着替える。そのままお湯に浸かって冷たくなった身体を温めたい気持ちもあったが、この人を放っておくわけにもいかない。
私はリビングから椅子を１つ持って来ると、ベッドの横に置く。その音で起きたのか、それとも元から起きていたのか、パチリと目を開けたその人と目が合った。
「やァ、お嬢さん。助けてくれてありがとう。ここは……君の家かい？」
ニコリと笑うその人に不覚にもドキリとして、私は少し目を逸らして頷いた。
「そうか。まぁ、座り給え。少しお話をしようじゃないか。」
そう言って私に椅子を勧めるその人。あれ、ここ私の家のはずなんだけど、おかしいな……なんて思いながら、とりあえず座る。
「まずは自己紹介をしようか。私の名は太宰治。私は……」
次に彼の口から放たれる言葉に、私は酷く驚くことになる。
「私は━━━━━━━━━━━━━記憶喪失なんだ。」
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空ノ寂(プロフ) - 七葉さん» ありがとうございます、とても嬉しいです！これからも、応援よろしくお願いします！ (2017年12月4日 0時) (
レス) id: 6114dac4c8 (このIDを非表示/違反報告)
七葉 - 凄く面白いです!更新頑張ってください!応援してます! (2017年12月3日 23時) (レス) id: 88ee75b376 (このIDを非表示/違反報告)
空ノ寂(プロフ) - uoxCAnz4DFHXBiTさん» ありがとうございます!!そう言っていただけて光栄ですっ！これからも、応援宜しくお願い致します！ (2017年11月12日 22時) (レス) id: 6114dac4c8 (このIDを非表示/違反報告)
uoxCAnz4DFHXBiT(プロフ) - めっちゃ面白い！！！ (2017年11月12日 22時) (レス) id: 27924cfedd (このIDを非表示/違反報告)
空ノ寂(プロフ) - 洋梨さん» ありがとうございます(T^T)とても、励みになります！これからも頑張って更新していきますので、応援宜しくお願い致します！ (2017年11月11日 23時) (レス) id: 6114dac4c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空ノ寂 | 作成日時：2017年11月5日 15時
