【A3!】小さなオルゴールの約束【摂津万里】 (ページ14)

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13.プラネタリウムページ14

万里「ほら、降りるぞ」

再び私の手を取り、引っ張ってくれる彼

そんな背中に少しだけドキッとした

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改札を抜け、目的地へと足を進める彼に先導されながら私は必死についていく

駅から10分ほどの所にある施設

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万里「ここに来たかった」

「…プラネタリウム？」

万里「そうそう」

「万里くんがプラネタリウムとか意外だね！(笑)」

万里「まぁな、昨日夜景見ただろ？本来あんな場所なら星もキレイに見れるはずなのに曇ってたからな」

「もしかして、それで星見たくなっちゃった？？」

万里「いや、俺は違うけどな」

「え、じゃあ誰が？」

万里「誰って…Aしかいねーだろ！昨日夜景見ながらボソッと言ってたぞ」

「嘘…全然覚えてない！無意識かな！？無意識怖いよ！！」

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施設内に入り、投映時間まで展示されているものを見て時間を潰す。

「実はね、プラネタリウム好きなんだ～」

万里「へぇーなら良かったな」

「うん！ありがとね！」

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今日は彼に感謝の言葉しか伝えてない気がする。

しばらく色々眺めていた。

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突然、段々と身体がふらつく…自分の力では支えられない気がした。

とっさに隣にいる彼の服の袖を掴んだ。

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万里「おい、大丈夫か？さっきから様子おかしいぞ？」

「…大丈夫だよ」

万里「別に強がる必要はねーんだぞ、少し休むか？」

「でも、そろそろ投映時間だよ…座れば大丈夫」

万里「…じゃ、途中で無理なら言えよ」

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彼の腕を掴み少し身体を預けて、席まで歩く。

席に腰をかけると、少し気が楽になって体調もなんだか少し良くなった気がする。

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投映が始まり頭上一面に星空が広がる

「キレイだな…」

もうこんな空を見上げることはないかもしれない…きっと、これが最後だ。そんな気持ちで見上げる。

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約40分程の投映はあっという間だった

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「なんかあっという間だったね！」

万里「そうだな、体調も少し良くなったか？さっきよりも顔色が良くなったし」

「うん！もう大丈夫だと思うよ」

笑って彼に見せる。

本当はまだ身体しんどいけど、寝起きの時や投映前に比べると少しは楽になった。

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