ギュッとして！５ (ページ5)

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相楽A結婚おめでとう

相楽千尋お姉ちゃんありがと～!

相楽千尋明日のお昼過ぎに帰るね。お姉ちゃんが気になってるであろう人も連れて。

回りくどい言い方だな。祐太君でしょ。どんな人かは知らないけど。

そんなことを思っているとおやすみとの文面のスタンプが返ってきた。
私からもうさぎがおやすみと言っているスタンプを送って、やり取りは終わった。

「千尋が結婚か…」

羨ましいというよりかは、もうそんな時期になるんだという一種の驚きの方が強い。

私もいつかは結婚すんのかな。
ぼんやりと、自身の結婚について考えてみる。

もしも川西さんにプロポーズされて結婚したら…

まず第一に、結婚後、普通は一緒に住むようになるから、毎日でないにしても、今よりずっと会えるんだ。
これだけで結婚って凄いなと思う。

でも、一緒に住むってなったら東京に引っ越すことになる。

東京での生活か。
…新たな人生が始まる感じがして、悪い気はしない。

だいたい、どんな感じでプロポーズされるんだろ。

川西さんのことだから、フラッシュモブなんかの壮大なサプライズ、小洒落た仕掛けや演出のプロポーズはしないだろうな。

なんとなく、ベタなプロポーズのような気がする。

オシャレな夜景の見えるレストランの最上階で、食事を楽しみ、ふと指輪を取り出す。
真剣な眼差しが私だけに注がれ、ストレートだけど愛に溢れたプロポーズの台詞。

さぞカッコよくて、艶やかで素敵なんだろうな…

はっ…！！なに１人で勝手に妄想してるんだ。
気持ち悪っ！

全身に寒気が走ったのは、ボロい家の隙間から風が入ったばかりではない。

『あとはプロポーズを待つだけだね』

真奈美があんなこと言うからだ。

その後、意識から川西さんやら真奈美やらを追い出そうとしても、なかなかどっかにいってくれなかった。