SEVENTEENの太陽【2nd】 (ページ29)

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【ディエイト】

『えっ、待って待ってハオ！！』

「なんですか」

『ダメだよこの店！！女の子の服屋さんだよ！』

俺の腕を掴んで、「あっち行こう！」と指さしたのはゴリゴリにストリート系の服屋。

……服屋さん、なんてかわいい言い方してるっつーのにチョイスはイカついな。

「あっちでもいいけど……1着くらい女の子の服とか着たら？」

『私が似合うと思う？』

「思いません」

『泣くよ』

「うそだって」

そんな、わなわな震えなくてもいいのに(笑)

『いいの、女の子の服は要らないの。着る機会がない』

「そんな事ないよ」

『お前らといる時はまず着ないからさ』

「一人で出かける時とか…」

『男に会うと思われるだろ？そういうのはよくない』

「それは、考えすぎじゃないですか？」

『考えすぎくらいじゃなきゃ、すぐに格好の餌食になる』

格好の餌食って……。

境遇のせいで、好きに服も選べないなんて酷な話だ。

「まあ、繰り返して言うけどヌナは自我を出さないでください。全部僕が選ぶから」

『あの、私がお金出すんですよね…？』

「とりあえずこの店に入りますよ」

『ぎゃあああん………』

今にも逃げ出しそうなヌナをとっ捕まえて、店の中に引きずり込んだ。