▼ウォヌの思うこと ページ18
【ウォヌ】
夜、宿舎。
『燎くん！！ママいる！？パパは！？煌くんは！？』
そう言えば…ヌナって一応日本人なのに、家族と話す時は英語なんだな。
多言語使える人って、頭ん中どうなってんだろ。
『ママ！！あのね！あのね！！私、私たち日本でコンサートする事になったの！！そう、本当！みんなに会いに行けるんだ！』
…なんか、徒競走で一位になった子どもみたいだな。
あんなに嬉しそうなヌナ、初めて見たかも。
「うるせーと思ったら、Aか」
シャワーから出てきたジョンハニヒョンが、しかめっ面で来たと思ったらAヌナを見て「ああ」と納得した。
「今日は許してあげなよ」
ソファーに座ってヌナを見守っていたジョシュアヒョンは、ゆったり笑って言った。
『えっ？……あっ、どうだろ………でも家族だから会えると思う！うん、私も会いたい！たくさん話したいことがあるしそれに、みんなに……褒めてほしい！私、頑張ってるから！うん、うん……』
「あんなに無邪気そうな顔も出来たんだな」
「Aはずっと無邪気だよ。そんなことより早く髪の毛乾かしなよ」
「だって乾かすの、Aの仕事だし」
「短くなったんだから、自分で出来るでしょうよ。早く行ってください」
「そうだよ、風邪ひいて鼻水垂らしても知らないよ」
「なんだよお前ら……」
へーへーいきますよー、と髪の毛を乾かしに行くヒョン。
『大阪と東京！だからみんなは東京に来て！うん！』
ふと、ヌナを見つめるシュアヒョンに目をやる。
やっぱり、他のメンバーを相手にしてる時とは少し違う。
シュアヒョンはひとりっ子だったから、SEVENTEENになって兄弟……弟がたくさん出来た事に喜んでいたし、俺たちの事は結構可愛がってくれてる。
ヌナに対しても、ジャンケン対決の日からシュアヒョンが兄貴になった事で、以前よりさらに兄貴気取りで可愛がってる。
ひとりだけの妹だからだろう。
………そうやって、みんなは思うのかな。
…鋭いジョンハニヒョンとかなら、もしかしたら俺みたいに勘づいてるかもしれない。
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作者名：歓楽街
| 作成日時：2023年2月18日 13時
