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「あの、今靴を履いてる子がミンハオだよ」
『なるほどね、あの細い子がミンハオだね』
あーあー、確かに見たことはあるな。
ほっそいな〜。
毎日スンチョルという筋肉野郎を見ているから、ミンハオ君ががりっがりに見える。
『今話しかけて平＿＿』
「ミンハオ！！ちょっと来て〜」
ジュニ、お前は人の言葉を遮る天才か。
パッと顔を上げたミンハオ君は、かわいい声で「ひょん！」と言うとこちらに来た。
「この人が、Aヌナだよ。話すのは初めてだよね？俺やミンミンと同じで、中国の…………ん？？」
「？」
『どうしたジュニ』
「…あれっ、ヌナって中国人だっけ？？」
『まあ、どうでもいいんじゃないか？中国語が話せることに変わりはないし』
「そっかあ、それもそうだね。ということで、中国語を話せるAヌナだよ！」
「こんにちは」
ぺっこり頭を下げるミンハオ君に、私も『どうもこんにちは』と手を挙げて返す。
『ご紹介にあずかりましたAです。キミもSEVENTEEN TV出るんだってね！ジュニから聞いたよ。私は日本から来てね……』
「あっ、あの…まだ簡単な言葉しかわからなくて…。早いのもあんまり……わからなくて、」
ミンハオ君が慌てて、中国語でそう教えてくれた。
「や〜ヌナ、僕さっき中国語で話してたでしょ〜？」
『そうか。そういえばそうだったな』
私も韓国人みたいになってきたな。
『ジュニから、君が私たちと一緒にSEVENTEEN TV出るって聞いたよ。こっちの言葉が難しい時とかは、いつでも聞いてね。私も教えられることはなんでも教えるから！』
彼は柔らかく笑って、「ありがとうございます」と言った。
『あ』
「ん？」
『私はAって日本の名前があるけど、それも難しかったら“琳结”でもいいよ』
と、中国の自分の名前を名乗った。
「琳结……」
「えっなにそれ、僕も知らないです」
『だって聞かれてない』
「え〜、ヌナ中国名あったの〜？会った時に教えてくれたらよかったのに」
ジュニが、「じゃあ僕もたまに呼ぼうっと」だなんて隣で言った。
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作者名：歓楽街
| 作成日時：2023年1月30日 21時
