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「A、電話鳴ってる」
超超超久しぶりにジナ達の練習部屋に顔を出した日の事だ。
ついうっかり音切るのを忘れていて、私の電話の音がプルルルル、と響いた。
『……………ん??』
煌くん……何の用だ?
『どうしたの煌くん』
《事務所って、一般人は入っていいの?》
『…えっ、何の話?』
《Aのいる事務所。ってか、今事務所にいる?》
『いるけど…いや、さすがに入れないよ』
《今、外出れる?》
『うん、出れ……………なんで?』
《会いに来た》
『会いに来た!!!?』
どういう事だ、何のためにだ、そう聞く前に電話を放り投げて走り出した。
「おっとっと……危ないなあ急にスマホ投げて…」
後ろから、そんな声が聞こえた気がした。
急いで外へ飛び出してあたりを見渡すと、ここで見るはずもない彼らの姿はすぐに探し出せて。
「A〜!」なんて笑顔で手を振る兄に、私は走り寄った。
『な…なにしてんだよ2人して!!!』
「お前に会いにきたんだよ、元気してた?」
『なんで!!?急すぎる!!聞いてない!!』
「言ってねぇもんよ」
「サプラーイズ♪」
サプラーイズ♪じゃねえ!!サプライズで海渡ってくんな!!
『なんで……………なんで、会いにくるの…!!』
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作者名:歓楽街 | 作成日時:2023年1月30日 21時