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▽ ページ29
「なにそんなにぐったりしてんの、A」
『……………お前に話しても困らせるだけだと思うんだけどな』
「俺に言えないことなの」
『言えなくないけど…まじで戸惑うよ』
「いいよ。Aがげっそりぐったりしてるよりいいでしょ」
『ふーん…ずいぶん優しいね』
「伊達にお前のこと好きじゃないからね」
『ヴッ……そ、そういう事は急に言うな！！！』
「じゃあどう言えばいいのさ」
『そう言われると…………』
『じゃあ言ってみるけど、多分困るだけだよ』
「うん」
『……ほら、今日ジュニが私が誰かに告白されたらしいよって話をしただろ』
「ああ、どっかの舐め腐ったスタッフから好意向けられてるって話？」
記憶の改ざんがすごいや……あんまり関わりのなかった、が舐め腐ったに変わり果ててしまうなんて…。
『実は、そのスタッフなんだけどさ』
「まさか私も好きでした、なんて言わないよね？」
『ジス、顔こわい』
.
『女の人なんだ』
「……は？」
パチパチって効果音がつきそうなほど分かりやすく瞬きを二回。
『下手したらウナさんより私を好きな人が、突然目の前に現れたんだ』
「………えっ」
『もう話はついたんだけど、ただそれが…現実味がなくってさ。…ってだけなんだけど』
「……は？」
『長いわ。リアクションが』
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作者名：歓楽街
| 作成日時：2023年5月19日 19時
