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おっしゃ！CARATに新曲聞かせるぞっ！！と、気合いを入れて息を吸ったのに。
どうしてかマイクが私の声を拾わなかった。
片方のイヤモニを外して、もう一度声を出してみるけど、やはりイヤモニにも会場にもインストゥルメンタルだけが流れる。
あれ、マイク………壊れてる？
「えっ、なに？」
「あれ？」
「マイク壊れてない？」
拍手や歓声をくれていたCARATが、途端にざわざわしだす。
えーーーーっ。こんなに気合い入れてたのに、マイク壊れるかな普通。
やだぁ〜、厄日すぎるってぇ。
「Aやー！！」
『あーい！』
アリーナの方から名前を呼ばれて。
「オンニぃ！大丈夫ですかー！！」
今度はすぐ下にいるCARATから心配されて。
『いやーダメだなコレ！！マイクが壊れちゃってるかも！！』
ハハ、これはもうどうしようもないね。
『ごめんなさいCARAT、少し待ってくださいね(笑)』
すると、ウィ〜〜〜〜ン………とリフトが下降を始めた。
あっ……えっ、これそうやってはけるの？？
「Aちゃん！！(笑)」
『ごめんみんな！！頑張ってマイク直してくるね！！』
「機械音痴なのに出来るのーー？？？」
『ヤァ！！今言ったのどこのCARATや！！』
いいんだよ、私をからかうところまでメンバーに似るなよ！！
舞台裏のスタッフさんたちみんな大慌てでもう面白いレベル。
なんかごめんなさい。多分星座占いが11位なんだと思う。
『や〜、びっくりしましたねコレ。私のだけ防水じゃなかったのかなぁ？昨日のうちに壊れちゃってたりして』
「すみませんAさん…………今日の公演は、この予備のマイクを使っていただけますか？」
『はーい、了解です！……コレは壊れてないっすよね？』
「問題ないです！」
『じゃあ今度は上がりきったら、もう流しちゃってください！お願いします！』
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作者名：歓楽街
| 作成日時：2023年3月12日 12時
