□ ページ6
.
【場地side】
.
.
持つべきものは、友達と頼れる幼馴染だなと思った。Aはすげー。他人のことを第一に考えられる、相手の立場に立って物事を判断できる。そんな、かっこいい所に、俺は惚れたんだよな。そんなことを思い出しながら、ミラーを見ると、静かに目を瞑る千冬。
「千冬、寝てんのか？」
「え？……あ、ホントだ、ふふ」
助手席に座るAが、身を乗り出して後ろを見ると、スースーと眠る千冬。「寝れるくらい安心してくれてるのかな、良かった」と微笑むAは、もう母親なんじゃないかと思うくらいで。俺もAも、千冬に情が移ったんだろうか。
暫く運転して、近くの警察署に着いた。
「千冬くーん、…ついたよ、起きられる？」
「んん、…ん、？」
「おはよう、ふふ。一緒に行こう？」
「うん、……」
Aの声でモソモソと起きた千冬。……オマエ、ずりーな。俺もAに起こされてぇ、と思っていると、「変なこと考えてんじゃねーぞ」と脅された。コワイ。
ゆっくりと車からおろすと、寝惚けているのかヨタヨタと歩く千冬。その背中が危なっかしくて、手を握った。
「！…、」
「オマエ、手温かいな。」
「…う、うん。」
「あー、ずるいよ場地。私も手繋ぐ〜、」
そうやって笑いながら、手を繋いだ俺たちは、ゆっくりと署内に入った。
.
.
出迎えてくれたのは、イカついオッサンと、ちょっと歳上のオネーサン。「このオッサン、目付き悪くね？千冬がビビるじゃん」なんて、Aに耳打ちすると、「オマエが言うな」と怒られてしまった。
「どうされました？」
「あの、…この子を拾ったっていうか、その保護しまして、」
かくかくしかじか。俺から聞いた状況を、頭の良いAがオッサン達に説明してくれる。
その後ろ姿を気にしながら、千冬の頭を撫でた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3259人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しょーゆ - 久しぶりに見に来たら、更新されていて喜びの舞を踊ってしまいました。大好きです。更新頑張ってください！ (11月11日 10時) (
レス) @page28 id: 3bdb915083 (このIDを非表示/違反報告)
navy(プロフ) - 続きがなくて泣いた。なんでここで終わってる……！！！！ (7月5日 18時) (レス) @page27 id: eabe4dc5e7 (このIDを非表示/違反報告)
花怜?ゃ?(プロフ) - ニヤケ止まりません。好きすぎる‼️‼️ (2022年11月20日 19時) (レス) @page27 id: 364dcb601a (このIDを非表示/違反報告)
ちょんちょん - はぁぁぁ…尊すぎました。最高です。 (2022年7月24日 12時) (レス) id: 6a23f9fd22 (このIDを非表示/違反報告)
まお - あかん。にやけ止まらん (2022年5月11日 0時) (レス) @page27 id: 51025c20d8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぴらふ | 作成日時：2021年8月9日 23時
