私たちの恋愛１０最終章 (ページ9)

今日:19 hit、昨日:5 hit、合計:159,284 hit

458 ページ9

それから、出来上がったパスタを食べる。
さっきの突然の告白の気まずさは多少あるものの、女優として、俳優として、それは感じさせないようにする。
ふざけ合いながら、茶碗洗いを2人でして、
食後にソファーに寄り添いながら、映画を観る。
部屋は、テレビだけの明かり。
それは、それは甘いムード。
本当の恋人にも、こんな風に接してるのかなと思う程、自然にエスコートしてくれている。

志尊淳「A…」

片手で抱き寄せられて、もう片手は髪に手を差し込まれ、あつし君の方を向かせられる。
あー、私が好きな仕草だ…。
近付くあつし君の顔。
えっと…、これは…。
撮影中だし、恋人同士らしくしなきゃだよね。
目を閉じる。

志尊淳「目閉じたままね。大丈夫、してる振りだから…」

小声で、そう言われた。
良かった。本当にする訳ないよね。

A「…。」
離れて行く気配がして、目を開けると、
ものすごく熱く、好きだって溢れてる瞳で見つめられていた。
そんな風に見ないで…。
そう思った瞬間、お姫様抱っこで抱き上げられた。
とっさに、あつし君に抱き着く。

志尊淳「フフっ。」

チュッと、頭にキスが落とされた。
慣れてらっしゃる…。

監督「はい！カット！いやー、ドキドキしたよー。最高！」

志尊淳「ありがとうございます！」

監督「1発オッケーだったし、このままベッドのシーンまで撮ろうか！」

ついに来たか…
例のシルクね…
着替えに行こうとしたら、

志尊淳「待って、大丈夫？」
呼び止められ、そう聞かれた。

A「うん？何が？」

志尊淳「アハ。なら良かった。」

着替えながら、さっきの大丈夫は、一体何だったんだろうって、ぼんやり考えていた。

スタッフ「さすが、ナイスバディ…。」

A「こんな格好プライベートでした事ないですよ…。した方がいいのかな？結局、男の人ってこんなのが好きなんでしょうね…。でも、こんなので寝たら風邪引きますよね…。絶対、朝起きたらはみ乳してるだろうし、理想と現実…。」

スタッフ「アハハハ！まぁ、男の人が好きな格好っていうのは、間違いないよね。でも、言う通り風邪引くよねこれじゃ。ここぞって時にだけ着てあげればいいんじゃないの？で、終わったら速攻いつもの部屋着で寝ると。それが一番だね。笑」

A「アハハハ。ですよね！」