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紫耀「でも、口外しないって言ってくれたし、大丈夫！お風呂入る？」
A「うん…。」
そうだよね。仲居さんもプロの方。
大丈夫だよね。
お風呂か…恥ずかしいな…
部屋に付いている露天風呂へ。
紫耀「おいで？」
いつものように、紫耀の足の間に入り、胸に寄りかかる。
少し肌寒い夜の空気が気持ちいい。
A「……さっき、紫耀が言ってくれたように、私も今日の色んな景色忘れないよ。何年経っても、今日の色々な瞬間を思い出すと思う。」
見上げると、東京では見れない沢山の星が輝いている。
今日は綺麗な三日月。
全てが嘘みたいに綺麗な夜。
紫耀「これから沢山思い出は増えていくだろうけど、今日の思い出は覚えてて欲しいな。」
A「うん。」
紫耀「A？お願いがあるんやけど…」
お願い？改まってなんだろ。振り向いて、
A「何？」
紫耀「来て？」
体を持ち上げられて、紫耀の上に向かい合わせになるように乗せられた。
A「恥ずかしいよ…」
お湯から私の胸は出ている状態…
紫耀「寒い？」
A「ううん。」
寒くはない、むしろ恥ずかしさで暑いぐらい。
紫耀「あの歌、to you…歌って欲しい。」
私を見上げながら、そう言われた。
少し泣いてるように見えるのは、気のせい？
月明かりで、目がキラキラしてる見えるだけ？
A「…うん。」
〜〜〜♪
紫耀の肩に両手を置き、ゆっくりと歌い出した。
頬に手を添えたり、顔に落ちてくる雫を指で拭って上げたり、そして抱き締め、心を込めて、
紫耀を想って作った歌を、紫耀の為だけに歌った。
歌い終わると、
紫耀「ありがとう…。」
すごく優しい笑顔で微笑んでくれ、チュッとキスをくれた。
紫耀「…A？」
A「ん？」
キス、もっとしたいなぁとか考えていると、
それは、いきなりだった…
私の左手を取ると、
……薬指にゆっくりと指輪がはめられた。
全てがスローモーションだった…
お湯で濡れ、月明かりに照らされ、キラキラと輝くダイヤの指輪が私の薬指に…
そして、指輪にキスを1つ落とすと、顔を上げ、
紫耀「結婚して下さい。」
真っ直ぐな目…
不安が混じった、潤んだ目…
いつもとは違う。
いつも本気で言ってくれてたと思うんだけど、それとは違う、本気の本気で言ってくれているんだ。
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作者名：ひろみ
| 作成日時：2018年11月8日 12時
