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高速を降りて、しばらく走ると旅館へ着いた。
予約した時に書いてあった通り、そのまま離れの建物へ車で行く。
車を降りて、そのまま部屋に入るらしい。
離れの部屋の真横にある駐車場に車を停める。
A「運転お疲れ様。ありがとう。」
紫耀「好きだよ。」
A「…泣きそう。」
こんな風に旅行に来れて、何だか幸せ過ぎて…。
好きだという言葉までくれるなんて…。
紫耀「えっ?ちょっ!どした?」
助手席の私の顔を覗き込んで、頭を撫でてくれる。
A「しんみりしちゃった。ごめんね。大好き。」
紫耀「俺も大好き!部屋入ってみよ?」
車を降りて、荷物を持ってくれ、部屋のドアを開けて、待っててくれる。その後ろ姿、一連の姿にまた好きが溢れる。
部屋に足を踏み入れると、
A「ありがとう。うわぁ!凄い…」
紫耀「凄いねー!うわぁ最高!」
部屋へ入り、靴を脱いで襖を開けると、広い和洋室のお部屋で、前面に広がるのは壁一面ガラス張りから見える山々。
そして、内湯、露天風呂が繋がるようにお庭に造られている。
A「こんな素敵な所初めて。」
紫耀「フフ。やった。またAの初めてもらっちゃった。」
A「凄ーい!ねぇ、来て?」
手招きして、露天風呂に呼ぶ。
紫耀「あー、最高ー!!!」
目の前の山に向かって叫んでいる。
一通り、お部屋を見て、チェックインしなきゃ!と気付く。
お部屋につきましたら、フロントへ内線をしてくださいと言われていた。
紫耀「あー、平野です。お部屋着きました。はい。はい。はい。分かりました。」
紫耀「今から、ここの部屋の担当の仲居さんが来るって。夕飯のお食事の時間をお聞きしますって言われた。何時にする?」
A「今からどうする?出る?それとも、ゆっくりしたい?」
紫耀「出る!サイクリングしなきゃ!」
A「サイクリング今日するんだ。ありがとう。じゃあ、夕飯は19時にお願いする?」
紫耀「そうやね。」
ピンポーン。
紫耀「あっ、仲居さん来た!はぁい。どうぞー。」
そう言って、玄関を開けに行った。
やって来たのは、優しそうなおばあさん。
畳へ座ると、深くお辞儀をしながらご挨拶をされる。
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作者名:ひろみ | 作成日時:2018年11月8日 12時