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写真を撮ったり、しばらくその景色を堪能した。
段々と山々がオレンジ色へ。日が暮れてきた。
2人でただ日が暮れていくのを見ていた。

A「…ねぇ?」

紫耀「ん?」

A「好きだよ。」

こんな格好だけど、どうしても今この瞬間に言いたかった。

紫耀「俺も好きだよ…。A…。おいで?」

肩を抱かれ、抱き寄せられる。

A「えっ?ダメだよ。」

紫耀「大丈夫だよ。バレてない。」

何だか外でこんな事をする事に慣れてないし、もし、もしバレたらってそれが怖い。
そんな私の心を読んだのか、

紫耀「大丈夫だから。今、この瞬間はこうしてたい。」

そう言って、抱き寄せられる手に力が入った。
私も、もう余計な事は考えずに、このままこうしていよう。

A「うん。」
私もそっと紫耀の腰に腕を回して抱きついた。

あっという間に日が落ち、
ロープウェイで下山し車へ。
旅館に戻る車内で、

紫耀「俺、今日一日の全部の光景忘れないと思う。」

A「私も。」

紫耀「本当のおじさんとおばさんになった時にもまた来ようね?」

A「うん。」

もう何度目だろ。
こんな風に未来の約束をするのは…。
その言葉を信じて、私はこの人の側にいるから。

旅館に戻ってきた。
ちょうどもうすぐ夕飯の時間だ。

A「運転疲れたでしょ?」

紫耀の後ろへ行き、肩を揉む。

紫耀「全然!俺、運転大好きやから疲れるなんてせぇへんよ。あー、気持ちいー」

A「ねぇ?部屋の中でもこんな格好してるって、変じゃない?」

まだ帽子もメガネもカツラも付けたまま。

紫耀「確かに。もう、取っちゃおうか!」

A「そうだね。こんな服装だし、意外とバレないかもしれないしね。ちょっとだけ、取ってみようか。」

変装を取った紫耀。

紫耀「どう?」

A「カッコイイ…」

どこからどう見ても、平野紫耀だ。

紫耀「えっ?ありがとう。」

A「どう?」

私も変装を取って見せた。

紫耀「Aー!!」

A「きゃー!!」

ドサッ。
押し倒された。

紫耀「やっぱり、これがいい…」

A「私も…」

キス。
深く、今日一日我慢してた分、深く深くお互いを求めるようなキスだった。
あー、変装を取ったら、バレるか確かめようってしてたはずなのにな…
そんな事を考えながらも、キスを止められない。
でも、このままだと…ヤバイな…

そう思った時、

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作者名:ひろみ | 作成日時:2018年11月8日 12時

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