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A「残念ながら、オレオレ詐欺には騙されませんからね！じゃあ、切りまーす！」
躊躇うことなく切ってやったぜ！
私をオレオレ詐欺で騙そうなんて１００年早いんだから！
竹内涼真君にも教えてあげなきゃな！
君の番号乗っ取られてオレオレ詐欺に利用されてるよってね。
携帯片手に空を見上げ、でもどうやって連絡取ったらいいんだ？この番号は乗っ取られてるし…って考えてると、
後ろから肩をポンポンと叩かれた。
ん？後ろを振り返ると、サングラスとマスク姿の全身黒づくめの怪しい長身の男が立っていた。
顔はよく分からないが、絶対この人笑ってる！
ヤバイ人だ！
愛想笑いをしながら、そっと後ずさりしてカフェに戻ろうとすると、男が声を出した。
男「俺ですって！俺っすよ！」
ん？今度は実際に声を掛けてくるパターンのオレオレ詐欺なの？
こんなのまで発生してるの？
何でこんな次から次へとオレオレ詐欺に…。
A「ツイてないな…」
男「えっ？」
A「いや！いいんです気にしないで下さい！さようなら。」
そう言って店内に入ろうとすると、小声でまた話しかけてきた。
しつこい…。必死だなオレオレ詐欺も。
男「あの、チョット！Aさん！俺、竹内涼真です！」
オレオレ詐欺の人と思っていたその人は、何と涼真君だった！
ほら！と言って、マスクを取って、サングラスを下げて目を見せて来た。
A「えっー！！！どうしたの？ってか、オレオレ詐欺の人じゃ無かったんだ！」
ビックリなんだけどー！
何でそんな怪しい格好してるんだろ。
涼真「当たり前じゃないですか！何でオレオレ詐欺って発想になるかな。とりあえず、店入りましょ。」
そう言って、私の背中を押してお店に入るように促す。
A「えっ、じゃあ電話も？あっ、あれは本物か。」
あの電話はオレオレ詐欺だから、教えてあげなきゃな。
ちょうど会えて良かったよ。
涼真「そうですよ！電話も俺ですって！」
えっ？何だって！！！
A「えっ？そっち？」
頭の中は大混乱。
涼真「何がそっちなの？えっ？まぁ、とりあえず座ろう？」
今度は私が座っていた席に座るように促される。
ん？何で？
A「ねぇ、何でこの席だって知ってるの？ってか、そこ座らないで！」
正面に座ろうとする涼真君。
紫耀に誤解されるような行動は取りたくない。
涼真「誰か来る？」
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作者名：ひろみ
| 作成日時：2018年10月8日 0時
