私たちの恋愛７ (ページ30)

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A「ありがとー。本当いつも完璧に仕上げてくれてありがとう。ねぇ、撮影の時もやってよー。」

大ちゃん「いやよ。彼との時間が無くなっちゃうじゃない！私は、この美容室から出ないの！私に会いたいならここに来なさい？」

A「彼氏今いないんでしょ？お願い！」

大ちゃん「失礼しちゃうわ！もうすぐ運命の彼が迎えに来るの！だから、絶対にイヤ！諦めてちょうだい！」

A「またダメだったか…。じゃあ、また今度来た時にお願いするから考えててね。」
もう何年も専属のヘアメイクに誘ってるけど、全然ダメ。今日もダメだったか…

大ちゃん「アンタも執念深いわね。」

A「エヘヘへ」

大ちゃん「笑って誤魔化すな！」
すごく太い男の声。

A「あっ！今、大輔が顔だしたー！アハハハッ」

大ちゃん「もー！調子狂うわ！早く帰ってちょうだい！」

A「はーい！帰りまーす！また来月来るね？」

大ちゃん「お待ちしてます。ウフッ」

美容室を後にして、ブラブラと歩く。
お腹減ったな。
1人でカフェに入った。
案内された席に座り、パスタランチを頼む。
LINE入れておこうかな。

［今、美容室終わったよ］
［担当の美容師さんから伝言。］
［彼氏によろしくねだって。オカマちゃんの大ちゃんからだよ。笑］
［お腹が減ったので、今1人でカフェにいます。］
［お仕事頑張ってね。］

忙しいって言ってたからなー。
頑張ってるんだろうな。

運ばれてきた前菜やサラダを食べながら、紫耀といつかこんなカフェでランチとか来たいなとか考えていた。
無理だと分かってるけどね。

すると、携帯が鳴る。
紫耀かな？
でも、表示を見てビックリ！
竹内涼真って表示されている。
お店の方に電話で外に出ますと伝えて、慌ててお店の外に出て電話に出る。

A「もしもし、ごめん！」
何の用だろ？

涼真「アハハハッ、アー、アハハハッ！」
いきなり電話口の人は笑い始めた。何なんだ？
携帯を耳から離して、表示を見るけど、やっぱり竹内涼真の表示で間違いない。
イタズラなのか？

A「…切りまーす」

涼真「あっ、待って！」

A「ん？用件は何でしょう？そちら様はどちら様ですか？」
イタズラなんだよね？

涼真「俺！俺だよ！」
ん？俺？
あっー！！！これが噂のオレオレ詐欺かー！！！
最近は、巧妙化してるって言ってたもんなー。
竹内涼真君の番号を使って成りすましとか凄いな…。