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その勢いのまま玄関のドアを思いっきり閉めて家を出る。
勢いよく出て来たものの、どこに行こう…。
振り返ってみるが、追いかけても来ない。
そうか、そうですか!
もう知らないんだから!
エレベーターに向かって歩いていると、ちょうどエレベーターのドアが開く。

タカ「おっ、出掛けるのか?バーベキュー楽しかったな。」

A「…タカぁ…」

タカ「何だ?何だ?ってか、1人?やけに荷物大きくない?」

流石の観察力。
A「家出…」

タカ「はぁ?家出?」

A「そうなの。ムカつく…!!!」

タカ「喧嘩したって訳ね。でも、お前の部屋をお前が家出って…。笑」

A「あっ!確かにそうだ!!!ムカつくー!!!ってか、何で笑ってるの?」

タカ「いや気付くだろ。普通お前が出て行って!っていうんじゃねーの?何でお前が出て来てるんだよ?笑」

A「しまった…確かにそうだよね…」
荷物を抱え、自分の部屋を家出して来た私って一体…

タカ「とりあえず俺ん家来るか?」

A「いや、いい。」

タカ「だろうな。そう言うと思ってたけど。笑」

A「じゃあね…。捜さないで…」

タカ「は?いや、俺と喧嘩した訳じゃねーじゃん!」

A「そっか。間違った…、じゃあ、また電話する…」

タカ「遅いから気を付けろよ?居場所決まったら連絡せろよ?」

A「…優しいね…。じゃあね…」
エレベーターに乗り、ドアが閉まるまでタカに手を振る。
彼氏は追いかけても来ないのに、親友は心配までしてくれる。

タカ「泣きそうじゃん!笑」

A「だって、優しい…泣」

タカ「あー、もう!!!」
そう言ってエレベーターに乗り込んで来た。

A「ッ!!!危ないよ?」

タカ「じゃあ、泣くなよ!」

A「ビックリして、涙も引っ込んだよ。」

タカ「で?どこ行くつもり?ホテルにでも行くの?」

A「ううん。」
行き先ボタンを押して下さいとアナウンスがなるので、回数ボタンを押す。

タカ「はぁ?まさか…」

A「…だって、自分の部屋家出しちゃったから、紫耀の部屋に住んでやろうって思って…」

すぐ下の階だから、すぐに着いた。
ドアが開く。

タカ「何だそれ?えらい近場に家出するんだな。笑」

エレベーターを降り、

A「じゃあね。おやすみ」

タカ「じゃあな。」

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作者名:ひろみ | 作成日時:2018年10月8日 0時

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